学校に近づけば彼女の足取りが重くなる。

俺とつないでいた手は・・・

学校の最寄り駅に着く前に離されてた。

 それでも一定の距離を開け

一緒に登校していた俺は・・・

 

「沙羅?大丈夫?

無理しなくていいからな」

 

「うんん・・・、大丈夫・・。

ありがとう・・・。」

 

そう言って笑った顔は少し引きつってる。

けれどそれを言うときっと嫌がる・・・、

心配だけど心に収めた・・・。

 それでもなんとか学校について、

教室に入ったころには少し落ち着いたか、

顔色もさっきよりはマシになっていた。

 

「今井、おはようございます。」

 

そう言って翔やんと相葉さんがやってきた。

 

微笑ましく2人と話してるのには、

ちょっと妬けるけれど、

彼女が少しだけ安心してそうなのが嬉しかった。

ただ・・状況は簡単には済まされないこと

を思い知ることがおこる・・・。