終電の時間があるからと二宮と五十嵐を

先に帰らせた。

 

「翔ちゃん、いい子が部下になったね」

 

「うん、2人ともすごい吸収力でさ。これから

成長が楽しみだよ、頼りにしてる(笑)」

 

「でも茉奈ちゃんだっけ?

気を付けてあげたほうがいいと思う。

自己犠牲じゃないけど人の事には

気づきやすいけど、自分のことには鈍感そう」

 

「確かに。色んなことに気が付いて

人のこと助けたり手伝ったりしてるの見るよ」

 

「翔くんも自分のことには鈍感だし、

人の世話ばかりだし似た者同士だ」

 

智君とそんな会話を少しして、

 

「じゃあ、俺もそろそろ帰るね?

俺の方も終電無くなったら困るしさ(笑)

また来るね?今日はありがとう」

 

「うん、気を付けて帰りなよ。

あと翔ちゃんも自分に素直にね?」

 

「何?急に(笑)わかった肝に銘じておきます。

じゃあ、智君おやすみ」

 

そう言って智君の店から出て駅に向かった。