俺が自宅に着くとスマホが着信を告げる。
「はい。茉奈さんどうした？」
「いえ、翔さんもちゃんと家に着いたかと・・・」
「ふふ、ありがとう先ほど付きましたよ？」
「それなら良かったです」
「うん、でもそれだけじゃないでしょう？
何かあった？」
「・・さっきまで楽しかった分寂しくなっただけです。
ごめんなさい。もう切りますね？」
「話なら聞くよ？本当に何もない？」
「・・・・少しだけいいですか？」
「うん、いいよ」
「実は昨日、元カレから連絡があったんです」
「うん、それで？」
「浮気されて別れたんですけど、結婚するって・・・」
「うん」
「私は苦しんで悲しくて、やっと立ち直って・・・。
なのに結婚するって幸せそうに報告されて・・・」
「うん」
「私なんだったんだろうって、落ち込んでしまって・・・」
「そうだったんだ。ありがとう話してくれて」
「いえ、すみません。こんな話聞いてもらって・・・」
「いや、大丈夫。俺はそいつに感謝しないと。
茉奈を手放してくれたから
俺もニノも茉奈に会えたんだから」