この10月から、国内のファンドC社に頼まれて、とある靴の会社(売上30億円規模)の再生を行っています。




10月から約2.5カ月。


北は北海道から南は九州に散らばる店舗を見て回り、各店の店長たちや本社のスタッフ(デザイナー、生産…)ともコミュニケーションを重ねてきました。




結論からいえば、この会社間違いなく再生できます!




ただし、どの再生案件でもそうですが、再生するためには3つの条件を満たすことが必要であり、それはこの会社も例外ではありません。




1つ目はまず会社の中にいる人が、今まで通りのやり方を続けるのではなく、意識と行動様式を変えて仕事に臨むこと、




そして2つ目は、市場の環境に合わせてビジネスの仕組み、やり方そのものを組み替えること、




最後は上記2つを完遂するための具体的な計画だけでなく、その会社が将来どうなるのか、どうしていきたいのか、を熱く語り、組織を率いていくプロの「経営者」および「経営チーム」が入ること、




です。




特に専門性が必要な、2番目のビジネスの仕組みについては、(アパレルも一緒ですが)靴の場合、店頭(顧客)起点で靴を企画、生産し、お店で販売する仕組みをつくることが必要になります。




この会社でも今後上記3つを実現するにあたって、いろいろな困難が降りかかってくると思いますが、しかしこの会社には他社にはない資産(強み)があります。(それがゆえに再生を引き受けました)




具体的には今この会社が抱えている優秀なデザイナー、生産企画やそこに紐づいている取引先(工場等)が2番目に挙げた、現在の市場に適した(その環境下でお客様に支持され、競合に勝つことのできる)新しいビジネスの仕組みを築くにあたり必要な能力、要件を有しているということです。




しかし、この会社が持っている資産は何よりお店の店長、販売員です。


とにかく個々の意識が高く、勤勉です。


売り場のみんなが活き活きとして商品を売り、売り場経由でお客さんからのフィードバックが企画(デザイン)に即反映されるようになれば、確実に浮上します。




まだ再生の道のりは始まったばかりですが、早1ヶ月で来年S/S(春夏)向けに投入する新ブランドを立ち上げ、商品発注も終えました。


来年2月にはお店に顔の良い(きれいな)パンプスが並ぶと思います。




今後の展開が非常に楽しみです。。