首都ワルシャワからクラクフまで電車で2時間半、クラクフからバスで1時間かけてオシフィエンチムという街にやってきました。
ここには第二次大戦でナチスドイツがユダヤ人を収容していたアウシュビッツ収容所博物館があります。
モスクワ訪問に合わせてと気軽に考えてましたが、モスクワからの飛行機も合わせれば移動だけで8時間くらいかけての訪問です。
今回無理をしてやって来たのは、映画で何度もみて世界遺産にもなっているこの施設を一目みたかったことと、
つい最近、オシフィエンチム市が、日本の知覧特攻基地のあった南さつま市と姉妹提携をしようとして破談になっており、裏に何か動きがあるのか、を現場で見てみたいと思ったからです。
私も今回初めて知ったのですが、
アウシュビッツには二箇所の収容所があり、合わせて百数十万の命が奪われたといわれています。
『働けば自由になる』の文字の入った看板がそのままのこっています。
20棟ほどある囚人棟が展示室になっています。
ナチスはユダヤ人の私物を奪うだけでなく、髪を切り、それで織物などをおらせたり、死体からは金歯などを抜いて販売しました。
チクロンBという殺虫剤で殺されたとされています。
第一と第二を合わせてじっくり4時間の見学でした。
人間は聖人にも悪魔にもなれる生き物です。
こうした場所を残し、無料で開放し、戦争や人間の業の深さを考えさせてもらえるのは本当に有難いことです。
日本にも広島や長崎がありますが、じわじわと人が人をを殺す点では、こちらのほうがやはりえげつないと感じました。
今日もたくさんの若い人が見学にきていましたが、彼らは何を感じるのでしょう。
ただナチス酷いな、戦争怖いな、だけでしょうか?
なんでこんなことになるのか?
戦争はなぜおきるのか?
ナチスにお金を渡したのは誰か?
平和を維持し、国を守るにはどうしたらいいか?
なんてことも考えていきたいものです。
また、我々日本人は、日本がこんな大虐殺をしたナチスドイツの同盟国だった事実も忘れてはいけません。
その事実から、日本人も中国人や韓国人を大虐殺したことにされているんです。
日本はドイツと同盟は結んだものの、非人道的虐殺はみとめておらず、東條 英樹らもユダヤ人を逃がすことに手を貸していたという事実はほとんど知られず、
アメリカのホロコースト博物館にはヒトラーと東條の写真が並んで飾られています。
我々がアウシュビッツを見て、ナチスは酷いことしたな、と感じる感覚を、
外国人は日本人も同じようなことしたのか?と思われてる可能性が高いのです。
戦後はGHQが原爆投下を正当化するために日本軍の残虐性を訴えました。
今は日本を孤立させるために、中国や韓国の一部の勢力がそれをやってます。
そうした前提があるから、日本は軍国化してる、安倍総理は極右の危険な政治家だというイメージが信じられてしまうのです。
日本人は島国にいて、あまりに平和で豊かですから、過去のこともあまり知らないし、自分の国を守ろうとも考えないし、嘘の情報操作がされても無頓着でいます。
ただ戦争反対と叫ぶだけでなく、
戦争のしくみや日本が負けないポジションどりや情報コントロールを議論しましょう。
安保法制も憲法改正もそんな広い視点でやらねば、、、
本質的な議論がなさ過ぎです。
悪魔になりやすいのはどんな人間か、、、
目の前のことしか考えていないあなたが一番危険なのではないでしょうか?