ミュンヘン観光後。
「次こそは乗り遅れまい!」
と思い、僕は出発の4時間前にミュンヘンのバスステーションで待機した。
チケット片手に、3人のドイツ人らしき人に
「このチケットのバスステーションはこの場所で合ってますか?」と聞いた。
正確に言うと、聞いたのは予めスクリーンショットしておいたG翻訳で、僕は「ハロー」と「センキュー」しか言ってません。
3人ともYesと言ったので
僕、合ってました。
23時50分と遅めの出発。
もうちょっとで江頭。
それまでは、図々しくマックの近くでマックのWi-Fiだけを拾って時間を潰す。
バックパックを横にし、その上に腰掛けて携帯でネット。youtube。
1時間くらいした頃。
日本人の女性に声をかけられた。
「あのー、アベさんですか…?」と
ロングの黒髪に軽めのパーマ。
黒のコートに黒のズボン。
黒の手袋。
更には黒の靴。
とにかく黒。
見た目、30代前半。
おそらく、普通の旅行者か現地在住の日本人。
僕は(い)から始まる名字なので、高校の席順で言うと、アベさんと僕はプリントを渡し合うくらい近い距離にいた。
けど、今の僕はアベさんとの距離感0%なので、youtubeを一時停止し、顔を上げ「違いますよー。」
って言おうとした矢先。
「あっ!違いますね!ごめんなさいね。」
と僕より先に黒の人。
その言葉の裏には
(うわっ!やべっ!変なのに声かけちゃった!そもそも私の知ってるアベさんは、キャリーバッグだし、こんな小汚い格好してない!9秒前に戻りてー!)
って言葉が見え隠れしていた。
何となく分かった。
僕が逆の立場だったら、そう思うから。
そう言って黒の人は、僕のすぐ隣でアベさんを待った。
久しぶりに日本人に会ったので、何か話そうかと思いましたが、僕のトークスキルでは「寒いですね。」くらいしか会話のネタが無かったので「そうですね。」と言って終わりました。
(一体この黒い女性は、どんな男を待っているのやら…)
と連続昼ドラのドロドロ感を期待しながら、僕もアベさんを待った。
そして、5分も経たない内に
「ごめーん、待ったー?」
と明らかに女性の声。
アベさん、女性の方でした。
黒、何故、僕と間違えた?
多分、髪型だろうな。
と思いましたが、ミュンヘンのバスステーションに床屋は無かったので、無造作ヘアーのまま僕はバスを待った。
日付が変わった頃、15分遅れでバスは到着。
夜行バスでの移動は、いかに良い位置の席に座れるか?
だと僕は思ってます。
僕が予約したバスチケットには、シートナンバーは無い。
つまり早い者勝ち。
早く車内に入り、窓際を陣取る。
そうすれば、窓に寄り掛かって寝れると。
バスステーションには、4時間前には着いたし、バスが来る1時間前には、バスが停留する場所で寒い中待機してた。
先客がいたが、前から4番目位だった。
バックパックを預けている間に先を越されていた。
5人掛けシートの真ん中。
戦隊物で言ったら最高のポジションだと言う事は、間違いない。
僕はブルー派だけど。
バスの構造上、シートも倒せない。
左右どちらにも寄り掛かれない。
休憩の時「エクスキューズミー」と言われ、必ず起こされるであろうこの位置。
唯一の救いは、僕の短い足が伸ばせる事。
これでもか!
ってくらいに、足を伸ばして寝た。
ベルリン行きます。
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