富山では珍しく、昨日から2日連続、晴天とポカポカ陽気に恵まれました。すぐそこまで来ている春に心が浮き立ちます。
今回は、自己肯定感について、お伝えしたいと思います。
健やかに育ち幸せに生きるために、いちばん大切な自己肯定感(=self-esteem)。基本的信頼感(=basic trust)、あるいは「心の浮き輪」など、いろいろな言い方がされています。
この感性がもっとも豊かに育つ乳児期はもちろん、大人になっても、おじいちゃん・おばあちゃんになっても、ひとを信頼し、互いに支えあいながら、心豊かに幸せに生きるために、なによりも大切な気持ちです。
東日本大震災から、間もなく2年目を迎えます。
未曽有の大災害は、私たちからたくさんの大切な人や物を奪いましたが、同時に、大事な忘れ物を届けてくれたようにも思います。
来る3月11日、私たちにとって本当の幸せとはなにか、大切な支援とはなにか、親が子に、私が誰かに伝えられる大切なメッセージを、いま一度、じっくり考える機会にできればと思います。
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自己肯定感って?
「私は私でいいんだ」という安心感
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自己肯定感とは、「自分は大切な存在だ」「生きる意味がある」「私は私でいいんだ」という気持ちをいいます。
これは、人間が生きていくうえで、いちばん大切な気持ちです。子育てにおいても、この自己肯定感を育むことが、何より大切な心の土台になります。
この土台があって初めて、しつけや勉強が身についていくのです。
間違えてはいけないのは、この「大切な存在」というのは、条件つきではないということです。たとえば物や道具なら、使い勝手のいい物、優れている物が重宝がられるでしょう。反対に、壊れてしまえば、用はなくなってしまいます。しかし、人間は物ではありません。「いい子だから」「勉強ができるから」「能力があるから」大切にされるのではなく、いいところも悪いところもひっくるめて、かけがえのない存在として、大切にされる、そこから育まれる安心感や自分の存在に対する自信を、自己肯定感といいます。
『子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる
ほめ方・叱り方3 小学生編』
明橋大二(2013年、1万年堂出版)