2021年もあっという間の365日。
1月のコンサートがついこの間のように鮮明な記憶として残っています。
この1年も、
全てのコンサートを健康に終えられ、そして楽しくステージ上で過ごせたことに、
心より感謝致します。
一緒に音楽を舞台で作った共演者だけでなく、
周りで支えてくださったスタッフの皆様、
音楽を聴きに来てくださったお客様、家で支えてくれた家族、
全ての方々のおかげで成し遂げられたと感じています。
本当に素敵な時間をありがとうございました
年越しジルベスターが終わるその時まで、
まるで全速力で駆け抜けておりましたので(特に12月は凄かった)、
年が明けたら一気にそのクールダウンをする必要があり…
歌も歌わず、のんびりとしたお正月を過ごしておりました
2021年の総括を書くのも遅くなってしまいすみません。
おかげさまですっかりリフレッシュすることが出来ました。
2021年は、全部で【64回】のコンサート出演でした。
この今の世の中にあって、たくさんの歌を歌えて感謝感謝です。
それに加えて、【3枚】のCDレコーディングおよびリリース
憧れのテレビ番組への出演も叶いました。
その全てが思い出深く、
そして私自身の大きな経験・糧となったことは間違いありません。
それぞれの月のダイジェストは、写真と共に、私のインスタグラムアカウントにて振り返っておりますので、ご覧いただけましたら幸いです。
https://www.instagram.com/torukaku0501/
本当は全てのコンサートについてじっくり振り返りたいところですが、
このブログでは、
個人的に2021年、特に印象に残ったコンサート、ベスト5を発表させていただきたいと思います
第5位 5月28日
二期会デイズ2021
フセイノフ作曲:歌劇《光太夫》タイトルロール
ロシア語での素敵なオペラ。
初演から28年ぶりの待望の再演となったこの作品のタイトルロールを務められた事は、大きな喜びでした。
そしてその初演で同じ光太夫を歌っていたのが、私の師匠、勝部太先生だったのが更に嬉しい事でした。
いつまでも憧れである師匠に、少し近づけた気がした瞬間でした。
また次回の公演が28年後とならないように…この作品の魅力をこれからも広めていきたいと思います。
第4位 12月9日
北とぴあ国際音楽祭2021
加耒徹バリトンリサイタル 〜ギターに大萩康司を迎えて〜
いつかは必ずやりたかったギターとのコンサート…遂に叶って幸せでした。
それもギター界のスター、大萩康司さんと共に!!
今回はシューベルティアーデという事で、シューベルトをはじめとしたドイツ歌曲プログラムでしたが、バリトンとギターの組み合わせは大いに可能性を感じたので、
またこれからも色々な場所で実現していきたいと考えています。
第3位 2月28日
明治安田生命J1リーグ 開幕戦
アビスパ福岡vs名古屋グランパス 『国歌独唱』
人生の夢が遂に叶った瞬間でした!
20年以上ずっと追いかけてきたチームでの国歌独唱。
それは20年もの間、追い求めてきた夢でもありました。
そしてチームは5年ぶりのJ1で快進撃を続け、
見事これまでの最高順位を更新し、J1残留を果たしました。
その素晴らしい成績を残したシーズンで国歌を歌えたのも私の誇りです。
第2位 8月28日&31日
東京二期会オペラ劇場
ベルク作曲:歌劇《ルル》シェーン博士
急遽、ジャンプインでの出演が決まった作品でした。
オファーをいただいてから楽譜を手に入れ、1ヶ月後には舞台に立っているという、
今考えても手汗が出る展開でしたが、この8月の濃厚な1ヶ月は一生忘れないでしょう。ベルクの濃厚で難解な音楽は、やればやるほど癖になり、どハマりしました。
今回残念ながら出演出来なかったお兄様と共に、またこの舞台に立ちたい。
第1位 1月17日
東京オペラシティ文化財団主催
バッハ・コレギウム・ジャパン
メンデルスゾーン作曲『エリアス』タイトルロール
約1年前のコンサートではありますが、未だにその感動は私の心に響き続けています。
こちらも《ルル》と同じく、外国人渡航制限の影響で急遽出番が回ってきたコンサートでした。
今の私の核を築いてくれたバッハ・コレギウム・ジャパンの中で演じたエリアスは、あまりにも衝撃的であり、身体を終始稲妻が駆け巡っているような感覚でした。
2021年は本当に、どのコンサートもベストコンサートと思えるものでしたが、
しかしながら年の初めに感じたこの感覚をずっと忘れたく無い、
その思いで、今回はこの『エリアス』を1位とさせていただきました。
いつの日か、またこの作品にBCJと共に触れられますように。
演奏活動を振り返ると本当に幸せな日々だった訳ですが、
反対に悲しいお知らせも多く届く1年でした。
友人、お世話になった方、多くの別れ…言葉に出来ない悲しさです。
人生というものは考えれば考えるほど、難しい。
本当にいつ何が起きるか分からないものだと、改めて感じます。
とにかく私たちは日々の糧に感謝し、大切に今与えられた時間を生きていかなければと強く思います。
長くなってしまいましたが、
今回ここに記せなかった公演も含め、全てのコンサートとの出会い、人との出会いに感謝しています。
ずいぶんとゆっくりさせていただきました。
2022年の音楽活動を、新たな気持ちで、これよりスタートしたいと思います。
2022年1月 加耒徹