アートについて、めずらしく考えてみる神野翼
最近考える。
生きていく上でいらないものは何か?
なんだろう?
逆に、生きていく上で必要なものはなんだろう?
最低限、衣食住が足りていたら他のモノが少々足りていなくても
なんとか生きていける。
そこで考えるのが芸術の位置づけ。
芸術がアートが必要な時はいかなる時だろう。
衣食住が足りて、さらに精神的に満たされている時か?
そうだろうか?
芸術はアートは人生の余興か? 余り物か?
どうも違うということを最近思い出した。
十数年前、阪神淡路大震災の時だ。
住んでる家が全壊して、衣服はもとより生活用品全て埋まってしまい、避難所生活を余儀なくされ、食べるものも配給に頼るという状況で、なにもかも失って途方に暮れていた時
避難所 に喜納昌吉&チャンプルーズという音楽家の人達が
歌い踊りにやってきた。
最初なんだかこきたないオッチャンがやってきたな、なんて思っていたけれど
喜納昌吉&チャンプルーズの「花」を聞いているうちに
なんだか涙がでてきた。
何もかも失って、どうしようもない時に喜納昌吉&チャンプルーズさん達の
歌や踊りがすきまだらけになっていた僕の心を満たしてくれたのでした。
なんにもなくても芸術がアートがみんなに
頑張る元気をあたえてくれる事をそのとき知った。
芸術は道具だ。
しかし人と人をつなげる大事なものだ。
僕の芸術も人と人をつなげる素晴らしいものにしていけたら良いなと
常々思うわけです。