あがた森魚ややデラックス(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

あがた森魚ややデラックス(ネタバレ)

あがた森魚ややデラックス※映画の説明などを追記しました(12/18)

三角絞めでつかまえて-あがた森魚

2009/日本 上映時間90分
監督・撮影・編集:竹藤佳世
出演:あがた森魚、鈴木慶一、矢野顕子、久保田麻琴、緑魔子
(あらすじ)
2008年8月、北海道・釧路で、もうすぐ還暦を迎えるシンガーソングライター、あがた森魚の無謀なチャレンジをスタート。日本最北の地から南は沖縄・石垣島まで、留萌、小樽、青森、函館、横浜と全国67か所を一台のキャンピングカーで巡りながら、さすらいのライブツアーを全力疾走で敢行、その波瀾(はらん)万丈の旅路を描く。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




70点


「ふがいない作品でごめんなさい」
「子供だよ、ここにきて」


「あがた森魚ややデラックス」は、こんな台詞から始まる音楽ドキュメンタリー。シアターN渋谷で予告編を観て面白そうだと思っていた&個人的に今月は音楽映画月間にしようと思っていたので、先週の金曜日=最終日に観に行ってきました。客席は私を含めオッサン&オバサンばかりでしたが、かなり温かい雰囲気でした。ああいうのはあまりないというか、結構良かったです。

正直、僕は音楽にはまったく詳しくないため、あがたさんの存在も知らなかったのですが(失礼!)、映画開始直後、ライブで思ったようなパフォーマンスができずに落ち込んで冒頭の台詞を吐くあがたさんを見て、ちょっと感動しました。「その男、ヴァン・ダム」や「アンヴィル」のときも思ったんですが、60歳のオッサンが落ち込みながら本音を話す姿というのは、それだけで胸を打つというか。この最初のシーンでさっきまで知らなかったあがたさんを一気に好きになりましたよ。

基本的には2008年8月から始まった日本全国67箇所ツアーの様子を追う映画なんですが、ビックリしたのが、公民館のようなところでかなり少人数を相手にライブをするんですよ。居酒屋の個室みたいなところでもやるし。まるで「流し」みたいに。あんな狭い箱での少人数のライブなんて見たことがなかったんで、新鮮でした。

あと、スタッフとケンカする様子もちゃんと撮られていましたよ。こういうシーン、この手のドキュメンタリーの定番なのかもしれませんが、僕にとっては大好物。あがたさんの”問題児振り”がよく分かって面白かったです。自分で遅刻しといて「俺の旅なんだから遅刻しようが俺の自由」的に逆ギレするのはさすがというか。端から見ていると面白いけど、あまり近づきたくないなぁと心から思いました(笑)。

クライマックスは、東京・九段会館でおこなわれたコンサート「あがた森魚とZipang Boyz號の一夜」なんですが、公演日が近づくにつれてあがたさんとその他のミュージシャンたちが「もう仕方ないね」という感じで諦めていくリハーサル風景が抜群に面白かったです。「リアルだな~」というか。現場ってああいう感じなんでしょうかね。どこかで妥協しないと無理ですもんね。

「アンヴィル」と比べると、音楽を結構聴かせてくれるのも良かったです(「アンヴィル」はそこが良かったりもするんですが)。あがたさんが作る音楽自体は、そんなに好きなジャンルではないんですが、興味は湧きましたよ。そんなワケで、劇場でCDが売っていたので買おうかどうか迷いましたが…持ち合わせがなかったので、諦めました。今度、TSUTAYAで借りようかなぁ。

ちなみに僕が見た回、最後にサプライズであがたさんの舞台挨拶がありました。やたら「この映画を撮った竹藤佳世監督のことを応援してほしい」みたいなことを言っていて、「良い人だな~」とあらためて思ったり。上映後、ロビーにいたので握手してもらおうか迷いましたが、いきなりファンづらするのも恥ずかしかったので、そそくさと帰りました。

ダラダラと長くなりましたが、あがたさんに興味がある人以外にはまったくオススメできませんが、あがたさんに少しでも興味を持った人にはオススメだと思います。でも、もう東京ではやってないかな…。




クライマックスのコンサートのCDですな。
あがた森魚とZIPANG BOYZ號の一夜

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TSUTAYAにあったら借りようかな。
あがた森魚 BOX

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