28日の日曜日は恒例の地元ゲームサークルのゲーム会に参加してきました。
寒暖の差が激しい今日この頃。朝から今にも降ってきそうな曇り空。夜には遂に降り出しました。
・“フィリピーノ・フルーツ・マーケット”(バンバス)
本日のスタートゲーム。4人。
今回は“ティンダハン”をプレイ。
4つのスートで数字は1から10まで。マストフォローのトリックテイクです。
通常のトリックテイクと大きく異なる点はエリアマジョリティの要素も加味されている点で、手番ではフォローするか、カードをプレイするか、手下コマ(なのかな?)を場のエリアに送り込むか、の3択になります。
またリードプレイヤーのみが切り札を変更することが可能です。
トリックは2点、エリアの1位が5点、2位が3点(切り札のエリアであればプラス1点)、残った手札は1枚につきマイナス1点という点数の設定がまた絶妙。
ゲーマー同士でのセッションなら要カウンティングのヒリヒリするような展開になることは必至で、最近のトリテのなかでは抜群に完成度の高い良作だと思いました。
1位と2位が1点差でセッションが締まりましたね(私は蚊帳の外でしたが…)。
・“クイズ・ヘキサゴン”(コナミ)
まさかこんなタイトルが立卓するとは…。6人。
現在関西方面でジワジワとプレイヤーを増やしているっぽい旧作でまあシステムは当時の“ヘキサゴン”まんまという感じ。
“セーフ崩し”とかありましたね~(懐かしいw)。
ノリノリで楽しんでもいいですし、ガチで勝負に徹するのも面白そうな、なかなかよく出来たクイズゲームではないでしょうか。
・“ルアーブル日本語版”(ルックアウト/ホビージャパン)
遂に発売された完全日本語版。4人。
言わずと知れたローゼンベルクの収穫3部作の2作目で個人的には“アグリコラ”よりも好きな作品。
手番では、いずれかの資材をすべて取る、か、建物に入りアクションを実行する、かの2択で実にシンプルなシステムではあるのですが、それゆえに一手の重み、大切さは非常に大きいものがあってそれが本作の特長のひとつでもあります。
第1ラウンドで首尾よく麦1、牛2を入手し収穫体制をとれたのはやはり大きかったかと。
基本的には他のプレイヤーの邪魔は考えず、その場その場で最も効率がいいと思われる手に徹し(中原自然流?)、コストゼロの“工務店”が空いていれば積極的に利用して、資産価値の高い“造船所”(2つとも)や“簡易裁判所”を建築していきました。
とにかく資材で建築することを重視し、そのため食料が賄えず借金をする破目にも陥りましたが(といっても4人中3人が借金していましたが)、自分の“簡易裁判所”に入りまくって18ラウンドあたりで完済。このあとはもう船と食料しか考えていませんでしたね。
序盤から材木と粘土を大量に仕入れ、収穫体制が取れなかった弱点も5ラウンド目あたりで大量に麦を入手することで挽回、きっちり粘土をレンガに加工し、中~終盤にかけての建築体制を整えていたいわたさんがずっと先行しているように思っていましたが借用書7枚が結局返済できなかったため失速。最終決算ではそのマイナスが響いていたようです。
リソース管理がぴったり当てはまり、資材もエネルギーもほとんど無駄にすることなく船に変換できたのが最大の勝因でしょうか。
ただ最終ラウンドでの凡ミスや今から考えるとより良い手はいくつか思い浮かび、勝ったとはいえいろいろと反省点の多いセッションでもありましたね。
常に最善手を打てばいいわけですが他人の最善手により最善手ではなくなる、実に奥の深いゲームで、またリソースによるリソース管理が必要な(そういうゲームは他にもありますが)、いわば重層的なリソースマネジメントゲームとでも呼びたくなる本作は、やはりドイツゲーム史に残る傑作ではないでしょうか。
運要素の少ない、極めて競技性の高いシステムを目の当たりにすると繰り返しプレイし続けるマニアが少なくないのも頷けますね。(年末のthe one hundredに入れ忘れたのがつくづく残念だったりします。入れようと思っていたのになー。)
関西からの参加者と石川のプレイヤーを相手に勝てたのが兎に角嬉しかったです。
残念なのはやはりエラッタが何点か存在することでしょうか。サマリカードの“手”やサプライタイルの“利息”、そして“採土場”のレンガなどはひどいのでこの辺は是非無償交換を請求したいところですが…。
・“ティタニア”(ハンス・イム・グリュック)
ドーン&ハンスのニュルンベルク新作。3人。
3色の船をプレイヤーで共有し、塔やヒトデを配置することで得点していきます。
アブストラクトに近い、思ったよりもガチなゲームで、悪いとは全く思いませんがなんとも垢抜けない感じも否定できず、僕などはこの辺りに今のドイツゲームの閉塞感を感じずにはいられなかったりします。
もっともそれは黄金期のドイツゲームを念頭に置いて考えてしまうからかもしれませんが…。
と評価は渋めですがけして悪くはないですし、再プレイも卓が立つなら参加してみたい気持ちはあったりします。
ランダムの得点タイルや霧タイルの良し悪しの差が大きいことなど個人的には調整したほうがいいと思える点がいくつかあってその辺が気になるのでしょうね。
坊さんに大きくリードされ完敗でした。
・“魔法のラビリンス カードゲーム”(ドライマギア)
評判だった子供向けタイトルの簡易版。3人。
目的地に向かってコマを進めていき、最初に5枚カードを集めた人が勝利します。
プレイヤーは障害物となるカードを手札としており、他プレイヤーがその障害に引っかかったらそのカードを渡すことでそのプレイヤーをスタートに戻せます。
子供向けながら戦略もありますし、大人も一緒に楽しめるなかなかの佳作。
障害を覚えていくことで少しずつ収束していくデザインに好感が持てました。
サイコロの“×”は理不尽にも思えましたが、なるほどなくてはならないわけですね。
・“それ何やねん?”(ラベンスバーガー)
アナログゲームでしか表現できない世界。5人。
指定されたお題について10個のオブジェで表現するという、極めて始原的な発想のシステムで、それゆえルール自体はすぐに誰にでも理解できるものでありながら実際のアクションはプレイヤーの想像力の限界が試される、ある意味非常に敷居の高いゲーム。
対象年齢14歳以上という表記がそのあたりの難しさを物語っているのではないでしょうか。
はっきりと好き嫌いが分かれると思われ、嫌いな人にはどこが面白いのかさっぱり分からないでしょう。
セッション前からはたしてこんなお題、表現できるのかという不安はあったのですが、その予想通り、プレイは困難なものであったことは確かです。
ただセッションを終えてもう少しやってみたい誘惑に駆られたとこもたしかで、一部での高い評価にも納得。
お題は6つのうちからひとつが決定されるのですが決定されたお題のみでなく他の5つにも注意をはらう必要があることにゲーム終盤で気付きましたw
こういう自由な発想こそ大事にしなければならないですよね。
・“私の世界の見方”(アバクス)
ワード系ゲームの名作。6人。
ようやく念願の初プレイができました。
親の出題する質問に対して、子である各プレイヤーは6枚(だったかな)の手札のなかから最も親に選んでもらえるような1枚を伏せてプレイします。各プレイヤーのカードと山札からの1枚を加え、よくシャッフルした後で1枚づつ並べていき親が答えを1枚選びます。
簡単なルールで老若男女が楽しめる、よくできたワードゲームだと思いました。
内容がややアダルト向けの味付けなのも刺激があってよかったかと。
得点するごとに手札が減っていくシステムもにくいですね。
・“カレイドス”(イスタリ)
ジャンルは“プレゼンテーション”あるいは“こじつけ”(笑)。6人。
長かった一日のゲーム会をこれで〆ました。
ルールは簡単で、制限時間内(約2分?)に写真のような指定された絵の中から指定された文字(今回はひらがな1字でプレイ)で始まる物をさがし出し、手元の紙にメモしていきます。
時間になったら各プレイヤーが順番に絵を使って自分の答えを説明していきます。単独の答えなら3点、共有の答えなら1点になります。
ゴチャゴチャとした不思議な絵がまたよくできていて、正解と不正解の線が曖昧になっている点がミソで、プレイヤーのプレゼン能力次第ではこじつけとしか思えない答えも正解になってしまうため、このプレゼンタイムがアツイアツイ。「ほほぅ、なるほど」といった感嘆の言葉も出れば、「ぎゃははは」とおもわず爆笑してしまうこともあったりで、楽しいことこの上ないです。
個人的にはこの日の最大の収穫は本作で決定としたいと思います。
以上にて3月のゲーム会も無事終了となりました。
今回は参加者15名と盛況で午前から3卓、午後4卓、夜は6人1卓と立ち並び、様々なタイトルが立卓されていました。以下写真にて紹介します。(写真はクリックすることで拡大されます。)
参加していただいたみなさん、おつかれさまでした。またの参加お待ちしております。
またこのレポートを読んで興味をもたれた方もお気軽に参加してみてください。
それではまた4月お会いしましょう。