8日の土曜日に今年最初のゲーム会を企画、参加してきました。
参加者は延べ人数で5人。午前9時より午後10時前まで2時間クラスのタイトルばかりたっぷりと楽しみました。
・“ナビゲイター”(PD出版)
【デザイナー】
・マック・ゲルツ
【仕様】
・2~5人、60~90分、12歳~。
【概要・システム】
・大航海時代を舞台にしたロンデルシステム採用作。
・船団を進め、未開の海域を開拓していく。いずれかのプレイヤーがナガサキに到着するとほぼ終了。
・アクションは全7つ。加点方法が多彩で悩ましい。
・運の要素はかなり低い。植民地タイルがオープンになるまで分からないが、システム上ほぼプラマイゼロ。
・各種リソースが密接に関係しており、特化した方針が取りにくい。
【コンポーネント】
・木製の船や各種タイルで充実。
【今セッションについて】
・全員初回プレイ。4人。
・多くのプレイヤーが悩み、終始頭を抱えていたのが印象的。
・ロンデルのシステム上、手番のアクションはほぼ3択だが先々のアクションにも影響してくるため熟考を重ねたくなる。
・“恩恵”タイルのセット数無視でのプレイだった。また“エンリケ”は一周して船と同マス時有効でのプレイ。
・各プレイヤーには概ね好評。
【個人的評価・所感】
・8点(10点満点)。
・ルールは比較的簡単。リプレイ欲求、中毒性はやや高め。ロンデルの配置が秀逸だと感じた。またアートワークがたいへん素晴しい。
・ゲルツのロンデルシステムのタイトルの中では初心者でも比較的プレイしやすいのでは。それでいて熟練したプレイヤーをも満足させる仕上がりで、つまり完成度は高い。
・“20世紀”(CGE)
【デザイナー】
・ウラジミル・スヒー
【仕様】
・3~5人、75~120分、13歳~。
【概要・システム】
・土地タイルをコインによる競りで落札し、自分の地域に配置。競りフェイズを抜けたプレイヤーから優先的に技術タイルの購入が可能。土地と技術、両者の購入が密接に結びついているのが大きな特徴。
・環境破壊は技術点で競る。こちらは一種の我慢比べ。
・2、4、6ラウンド終了時に特別な得点計算フェイズがあり、ゲーム開始時に決定された条件に基づき得点が加算される。
【コンポーネント】
・しっかり作られた各種タイル類とマーカー等の木製パーツ類。
・カードはカタンの資源サイズ。
【今セッションについて】
・全員初回プレイ。4人。
・環境破壊の競りで惜しみなく技術点を投入し、最終的にほとんど廃棄物のない地域を作り上げたプレイヤーが圧勝。
・廃棄物、公害レベルの緻密な管理が非常に重要という印象。
・環境破壊の競りが白熱。笑いと溜息が絶えなかった。
・私は計画性のないタイル配置と勝利点の加算を失念してしまった。
【個人的評価・所感】
・7点(10点満点)。
・全体的に落ち着いた雰囲気の渋い大人のゲームという印象。
・プレイヤーに特殊能力を付与する技術も強すぎず(ど派手な効果はない)ゲームにあったバランスで好感が持てた。
・今後のプレイで評価が上がりそう。
・“暗黒の金曜日”(コスモス)
【デザイナー】
・フリーデマン・フリーゼ
【仕様】
・2~5人、55分、12歳~。
【概要・システム】
・全5種の株の相場を読む本格株式ゲーム。
・手番でのアクションは4択。(プラス補助金、スペシャルアクション。)
・勝利判定となる銀の価格も展開次第での上昇を見せ、全てのいわばリソースバリューが浮動。
・株価変動は黒い袋からひかれたコマの数で決定されるためここに運の要素が介入してくるが、市場、手持ちの株、各種チャートの展開等々から“ある程度は”袋の中のコマの数、割合を予測できるのが本作の最大の肝。
・手持ちの現金はゼロでスタートするため補助金(返済義務がなく、低利子の借金のような存在)というシステムがある。
【コンポーネント】
・株コマとなる“ブリーフケース”は木製。小さくて扱いずらい印象を受けるプレイヤーもいるかもしれない。
・紙幣は細かく分類されている。
・利子支払いを喚起するためにのみ存在する大きなドルマーカーはフリーゼの良心(笑)。
【今セッションについて】
・私のみ2回目、4人。
・株価の上昇、下降はあるプレイヤーにとっては“ありえない!”ものかもしれないが、一方もう片方のプレイヤーにとっては“充分予測できた”ものでもあり、後者になりえたプレイヤーがゲームに勝つ。(そして今回もそうなった。)
【個人的評価・所感】
・8点(10点満点)。
・株式ゲームはシステムが非常に重要だと思うのだけれど本作はその点で優秀で、したがって完成度も申し分のないものに仕上がっている。流石はフリーゼ。
・各アクションに付随するコマの操作が最初は戸惑う可能性もあるのでサマリがあったほうがいい。
・“マグヌム・サル”(レオナルドゲームズ)
【デザイナー】
・マーチン・クルピンスキー、フィリップ・ミルンスキー
【仕様】
・2~4人、60~90分、10歳~。
【概要・システム】
・中世の東欧を舞台にしたワーカープレイスメント。
・プレイヤーは岩塩採掘グループの頭領となり、国王に岩塩を納品することで報奨金を得る。
・勝利点はなく、持ち金で勝利判定。
・岩塩は3種類で価値が異なる。またプレイヤーを補助するアイテムも数種類登場。
【コンポーネント】
・“カルカソンヌ”の人コマ、ミープル。各種タイル。カードはない。
【今セッションについて】
・私は3回目、4人。
・第3フェイズにおいて、つるはしとロープの激しいやりとりがあり、山場がありました。
・第1階層の鉱山の一部は裏向きのまま終了。
・市場が活用され、これは今までにない傾向。
・第2フェイズでしゃがんで第3フェイズに備えるのが有効では、という意見が。
【個人的評価・所感】
・9点(10点満点)。
・慨視感のあるシステムが随所に上手く取り入れられており、新鮮味には欠けるが、競技性の高い、スタンダードな秀作という印象。
・セッション毎に展開も変わることが予想され、リプレイにも耐えられそう。
・運要素は鉱山のめくりのみ。デザイナーは最初から全てオープンのバリアントも提案しているが個人的にはそこまでやるとガチすぎる(笑)気が。
・ルールは比較的簡単ながら、アイテムも絡めたインタラクションは濃厚で、熱い駆け引きが充分に堪能できる。
・一度は3人でのセッションも試してみたい。(ただおそらくベストは4人のような気がする。)
以上4タイトルで今年初めてのゲーム会も無事終了となりました。
参加していただいたみなさん、ありがとうございました。また宜しくお願いします。