毎月恒例の地元ゲーム会です。


 今回はいつも利用させていただいている施設が空いていなかったので別の施設でクローズでの例会となってしまいました。


晴耕雨読

 

 “ごきぶりポーカー”のジャック・ゼメによる“四匹いるよ”から開始。

 基本となるシステムは神経衰弱ながら論理的に考えられる余地があり、単純な記憶ゲームにはなっていないので、メモリーゲームが苦手な私でも楽しめました。

 また得点チップや厚みのある動物タイル等々コンポーネントの出来も出色。15分で終わる収束性の良さもあってこれからもプレイする機会はありそうです。いや“ごきポ”より断然こっちでしょ。


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 つづいてGMの話題作“ヴォーパルス”をこの日もプレイ。3人。

 3人が同点で持ち金のタイブレイクで唯一の経験者である私が辛勝。

 兵力的にいけると思えたなら軍事に走るのは悪くはない手だと思われますがそればかりだと本作の深みを学べず、進歩もない気がするんですがどうでしょうか。

 同卓のお二人にも好評でした。


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 4人になったところで染井吉野ゲームズのGM新作“怪盗ジュエル”。シンプルなシステムのバッティングゲーム。

 バッティング系はこれくらいシンプルな方がごちゃごちゃせず、却って面白いかも。

 “Get”カードのアイデアなども面白く、侮れない秀作だと感じました。

 ただ個人的には疑問点もあり、今後のプレイで検証してみたい部分も残りました。

 好評かつ短時間で終わるので2回連続プレイ。


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 5人で“擬人化総選挙”。オカズブランドのGM新作。

 お題にあわせて、計8つ(擬人化するので“8人”ですが)の候補者から最適なものに投票し、単独最多得票を得た候補者に投票できたプレイヤーが得点できます。

 この手のコミュニケーションゲームは卓を囲む面子にも大きく左右されると思うのですが、アイデアはまずまずながらやや無理があった気も否めませんでした。

 マジョリティがどれなのかを類推する、一種のメタゲームという印象も。


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 午前中はこの“ビザンツ”で〆ました。5人。

 “ヘルマゴール”等が有名なオルネッラの秀作カードゲーム。

 久しぶりのプレイでしたが面白さは健在で、カードゲームのひとつのスタンダードとも思えました。


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 午後からは2卓体制に。こちらは3人で“ル・パティシエ”。高天原のGM新作。

 条件に見合うスイーツをマイボードに配置していき、パティシエとしての腕前を競います。

 技術点と芸術点のふたつがあり、ゲーム終了時、技術点が最下位のプレイヤーがまず脱落するというシステム。したがって技術点で出遅れると精神衛生上非常に良くないものがありますw

 大の大人の男たちが“ティラミス”やら“プリンアラモード”やらといった単語を連呼する風景は一種異様というか、非常にレアというかw 通りすがりの非関係者には不思議に思われること間違いないですねw

 収束性がよく、また駆引きもあり、非常に好印象の良作。同卓の一人は購入を希望していました。


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 イリクンデの“ジェムリーラッシュ”。3人。

 “サンファン”のような特権のある役割カードがラウンド毎に時計回りで移っていくカードゲーム。

 場にある合計価値が最高の宝石は価値が低くなるというシステムが秀逸で、得点を稼ぐにはまずその独特のシステムがセッションにおいてどう作用するのか、その見極めが必要になってきます。

 プレイ感が独特なものがあり、プレイヤーで評価が分かれそうな気がしました。


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 面子を変えて再び“ヴォーパルス”。3人。

 やはり面白い。が結局軍事に走るいつもの展開にw

 建物が重要で、だから資源が重要になってくるなぁ、という感じ。

 “時計職人”でコンボが作れたプレイヤーが勝利しました。


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 そしてGM期待の新作のひとつ、カワサキファクトリーの“シガラミ”。3人。

 能力が少しずつ減っていく、逆成長系というのが珍しい。

 手番に手札を1枚晒すことで1アクションボーナスというシステムがここ一番では非常に重要な印象。この部分も含めた駆引きがヒリヒリとするような、非常によくできたボードゲーム。

 収束性もよく、全4ラウンドだれることなく密度の高いセッションが楽しめました。

 最終第4ラウンドで優先権を抑え、逆転できたのがこの日のマイベストシーンw


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 夕食休憩のあと、最後にこのゲームで〆ました。イスタリじゃない“オリンポス”を5人で。

 特殊効果のカードが多数登場するWPで、初回プレイの敷居が低くはないですが、重厚なゲームが好きならやって損はしないと思います。

 セッションは十分楽しめたのですが、インタラクションの発生について個人的に好きになれなかったのがマイナス点。拡大再生産で一方的に他プレイヤーの積み重ねた資産を破壊できるのは往年のドイツゲームで育ってきた身にはなかなか受け入れがたいものがあるんですよね。

 スコアリングのミスなどあったようで今回の勝敗については言及できませんが、自分だけの箱庭をコツコツ作っていくタイプのゲームが好きな人には受け入れられるのではないでしょうか。今後の国内でのプレイヤーによる評価が気になる一作です。



 以上にて終了。

 突然のクローズ例会ということでいまいち集まりが悪かったですが、ゲームマーケットでの新作を中心にどのセッションも非常に楽しめました。参加していただいた方々に感謝します。

 また来月も一緒に楽しみましょう。では。