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今日は、息子に診断がおりた2年ちょっと前のことを思い出してみたいと思います。診断が降りたことで、さすがに事態の深刻さに気づき、本などで知識をあさったのですが、読めば読むほど「本当に息子はこの障害を持っているのか?」と思ったものでした。今日は、当時の心理を振り返ってみたいと思います。

さて、うちの息子に診断が降りたのは、6歳の夏休み(小学1年生)のことでした。うちは一度2歳半の頃に、2つの病院で診てもらったことがあり、当時は「自閉症ではない」と診断されていました。


しかし、妻はその後も苦しみ続けていました。息子は多動で落ち着きがなく、周囲の子に比べると成長でもいくらかの遅れがありました。2歳半の頃のように、1年遅れということはありませんでしたが、やはり発達障害の問題は出ていたのだろうと思います。


そして、妻はとうとう自分で新しい専門医に予約を取り付け、

そこで正式に「特定不能の高機能広汎性発達障害」の診断を受けてきたのです。


ぼくは、その間、約4年間、障害を否認していたわけですが、

否認しながらも、息子の子育てには積極的に関わる方でした。

ですから、彼の成長も、共に一歩一歩歩んできた感があります。

そしてそこに、診断の告知です。

2年4ヶ月ほど前の出来事です。

当然、大変なショックを受けましたが、

次にやってきたのは、知識への渇望でした。

もう、本も、ホームページも、ブログも、ありとあらゆるものを読みあさりました。

しかし、当時は、読めば読むほど、

「本当に息子はこの障害なのか?」との思いが湧いたものでした。


元気に語りかけてくる息子を見ていても、

とても、彼が、そんな障害をもっているようには思えず、

何か、彼の目を直視できないような、

何ともいえない思いに駆られたことを、今も覚えています。


「なぜ、この子にそんなことが・・・」

「いや、そんなことがあるはずがない・・・」などと、

悶々とした日々を過ごしていました。


きっと、僕と同じ思いを抱いた親御さんは多いのではないでしょうか?



さて、こうしたことになってしまうのには、大きく3つの理由があると思います。

理由のひとつは、発達障害と言うのは非常に裾野が広く、

一人ひとりが千差万別であることです。


ですから、本などの障害特性を読んでも、

半分以上が該当しなかったりするのです。


うちの息子もそうでした。

大体、2~3割くらいしか、該当しないのです。

うちのこの場合は、視覚過敏がなかったことと、

スケジュールや予定への固執や、常同行動といった、

見た目にわかりやすい特性が、ほぼ全くなかったので、

余計にそう思ったものです。


二つ目の理由は、障害受容における親の心理です。

誰もに起こる心理として、

「発達障害は治らない障害である」と知ると、

「自分の子どもが、そんなことであって欲しくない」と、

その障害ではない理由をやたらと探して、

否認に向かって、心が動いてしまうのです。


以前説明した、障害受容の11段階(→詳しくはこちら )の「1.ショック」や「2.否認」の段階ですね。


この心理は、あとで自責の念を生んだりもしますが、

実際は、誰にも起こることであり、

誰もが通る道なのだと思います。


実際、ぼくにもそういう時期があり、

またその次には11段階の最後に至るまでの、

遠い遠い道のりがありました。


そして最後の3つ目の理由は、

現在、本などで語られている障害特性は、

主にお医者さんが書いているかと思います。

その為、医学的に障害を分類することや、

治療することに主眼をおいて書かれており、

そこで語られる特性は、

当事者の生活面での困難などについて、

適正に表現されているとは言えないと思うのです。


なので、診断を受けた直後などに、

こうした本を読むと、「本当にうちの子は、この障害なの?」という心理を、

余計に誘発したり、また親の否認を増強するような気がするのです。

この3番目のところについては、

このブログでも色々なアプローチで、

実際の当事者さんの実態に近づいていきたいと思っています。


いち親でしかなく、またひとりの支援者でしかないぼくですが、

自ら関わり、接した感覚のところで得たものを、

何かの形にはしていきたいと思っています。


もちろん、微力はぼくではありますので、

それがいか程のものになるのかは、僕にもわからないですが、

自分なりに、いろいろと模索していきたいと思っています。

さて、いずれにせよ、お子さんに診断が降りたのであれば、

もはや、自分の努力だけで、事態を乗り越える必要はないと考えます。


まだまだ、役所や教育機関の支援体制は地域差があり、

充分とは言えませんが、それでも社会は、

以前よりは、問題意識を持ってくれるようになってきています。


たとえ内に篭っていたとしても、障害受容の初期の苦しい時期を、

ひたすら耐えるような段階も、また必要な大事なプロセスでしょう。

決して、そこを否定したり、自分を責めるたりする必要はないと考えますが、

いずれはそこから一歩一歩、外に出て行き、

支援や知識を求めていくことは、大切だろうと思います。

親の会なども、あちこちで活発に活動されるようになって来ました。

同じ境遇の人は、沢山居るのですから、

この人達の経験を聞くことは、一番の薬になると考えます。

どうか、すこしずつでいいと思うので、

扉を叩いて欲しいと、思うのです。



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