私が、新サクラ大戦のために作曲した主題歌、エンディングを含む

キャラソンは、全部で14曲。

 

どの曲も私なりに一味工夫を凝らしております。

 

そろそろ発売から1ヶ月も経ちますので、あまり激しいネタバレを避けつつ

作曲秘話なんかを徐々に書いていこうと思っています。

 

新ゲキテイについては、インタビューなどで語り尽くしていますので

そちらをお読み下さいね。

 

で、今回はこの曲から。

『狂い咲け帝都に』

作詞 イシイジロウ

編曲 西木康友

歌唱 横山智佐(夜叉)

 

まず、この曲は皆さんも初めて聴いた時から『裏ゲキテイ』と

分かっておられたと思います。

 

制作陣もその通りの発注をして来まして、現にイシイさんのこの歌詞に代えても

『ゲキテイ』を歌えるように考えてあります。

 

『引き裂かれ』から始まるAメロは、正にゲキテイのメロを

少し重く、どマイナーに書き直しただけですので、

それほどの工夫はしておりません。

ただ、そのおかげで『降魔のゲキテイ』としての、

悪の部分により一層の闇を感じてもらえるのようになったと思います。

 

工夫は、『狂い咲くが良い』から『闇に跪け』までのサビです。

 

試しにこの部分を譜面に起こして頂いて、、、、、

、、、、、

 

 

 

 

 

クルッと逆さまにして見て下さい。

 

な、なんと、『闇ゲキテイ』のメロが浮かび上がります。

 

当初、この案を思いついた時、最初から最後までゲキテイの逆さま音符で

書いてみようと試みましたが、

回文と同じでなかなか上手く行きませんでした。

 

ですが、この部分だけは非常にメロとしても強くて、

闇ゲキテイにふさわしい破壊力のあるメロが浮き彫りになりました。

 

さすがは『ゲキテイ』逆に読んでも迫力あるメロだとは

私もやってみるまで気付きませんでした。

 

このメロを、横山智佐さんが、高く美しいさくらさんの声質ではなく

低く、ドスの効いた声で歌う事によって違和感が生まれて

今回の夜叉の正体を遠回しに表現出来る!と確信しました。

 

編曲もゲキテイ要素をふんだんに入れ、

しかしゲキテイとはまるで違うサウンドが必要だったので

西木さんにオーケストラで書いてもらいました。

 

今回は、ここまでで。