これは、本当にネタバレなのでクリアされた方に。

 

『ルリルラん 銀座ロマン』

作詞 藤林聖子

編曲 岩崎文紀

歌唱 吉岡茉祐(西城いつき)

 

この曲は、最初からコンセプトが決まっていて、

昼は花組の熱狂的ファンが、実は夜には『月組』として

情報活動に従事する『いつき』と『ひろみ』(今回はいつきのみ)

の歌を作って欲しい

と、制作側からの要望でした。

 

明るい『昼の顔』と暗躍する『夜の顔』を同じ曲で表現するには

どう言う方法が的確か?

 

で、出た結論がこの曲です。

 

前奏から1番の終わりまでは、必要以上に明るく、跳ねて、

キャピキャピ感満載にし、

それとは全く対照的に間奏から2番は、

スパイとして銀座を嗅ぎ回る危険な任務を表した曲にしました。

 

その方法として、1番も2番も同じメロを使用しております。

違う所は、メジャーとマイナーの違いだけです。

ただ、これもなかなか難しくて、

メジャーのメロは良くても、そのまま同主調転調してマイナーにしたら

全く変なメロになってしまい、違和感だけしか残らない、

なんて事にもなりかねません。

 

1番も2番もメジャーもマイナーも、

どちらも自然な曲として成立させないと、この曲のコンセプトが

崩壊してしまうからです。

 

なんとか、藤林さんと岩崎さんの協力もあって完成しましたが、

歌う方は大変だったと思います。

 

吉岡まゆしいには、事前に歌い方を指示しておいて

練習してもらってレコーディングしたのですが、

彼女も相当苦労しておられました。

 

何度かやってみて、どちらの歌い方にも極端に差をつけよう、

デフォルメ感を出そうとの案が出て、その結果、

非常に対照的な二面性を持った

このような良いテイクが録れました。

 

まゆしいの録音後の感想は

『私のファンの人達、凄くビックリするんじゃないかな?

 だって、1番も2番も、今までの楽曲の中で

 一度もチャレンジしたことない歌い方だから』

でした。

 

彼女の新しい一面を引き出せたなら、嬉しいですね。

 

さて、皆さんの感想はいかがでしょうか?

2018年7月18日撮影