新サクラ大戦の舞台。

好評のうちに千秋楽の幕を下ろすことが出来ました。

多数のサクラファンの応援のおかげです。

 

ありがとうございました。

 

声優ではない俳優が役を演じる事に、マイナスな考えを持たれた方々の

気持ちは良く分かっていましたが、

昨今の声優さんの以前とは違う状況での(特にスケジュール面)声優舞台は

もはや実現不可能でしたので、まずはこの方法しか無かった上での俳優起用でした。

 

しかし、彼女達舞台花組は、予想を遥かに越える素晴らしい演技と歌唱で

全ての杞憂を吹き飛ばしてくれました。

今後も彼女達に大きな期待を持っています。

 

 

さて、その舞台花組が今までのサクラ既成曲を歌う事について

ちゃんと書いておきたいと思います。

 

今回の舞台では既成曲は『夢みていよう』と『花の戦士』を披露いたしました。

大好評で、特にこの歌を知らない若い世代の人の心にも(もちろんご存知の方にも)

響いたようで、

『感動しました』の声は大きかったと思います。

 

しかし、この曲は忘れられようとしていた名曲(自分で言うのもなんですが)

でした。

公の場で歌われる機会が全くなかったからです。

わずかに小さいイベントなどで扱われる程度。

なぜなら、この歌のオリジナル歌手の皆さんが揃う機会が

色々な事情で作れなかったから。

 

つまり、オリジナル歌手が歌わないと『楽曲自体が命を失う』と言う現象です。

これは、少しおかしな事ではないでしょうか?

 

 

ロイドウェバーと言う作曲家は、自分の愛する妻サラブライトマンのために

『オペラ座の怪人』を書きました。

これは、サクラよりももっと彼女のために書いた『あて書き』なので

サクラ楽曲よりも親和性が高いと思います。

 

しかし、今ではどうでしょう!

 

サラブライトマン以外のたくさんの歌手によって歌い継がれています。

それについて、ロイドウェバーもサラブライトマンも、容認していますし

好意的に受け取っています。

(映画『オペラ座』では彼は、全く若い人を主役にしたくらい)

 

『オペラ座』が世界的な名曲になったのは、たくさんの違う歌手が

世界中でたくさん歌ってくれたからに違いないのです。

 

そもそも楽曲と言うのは、世間に出てしまったら、どこで誰に歌われようと

仕方ないものです。

 

もちろん、著作権者はそれを止める事は出来ますけど。

 

 

ここで、広井王子さんからメッセージを頂いておりますので紹介します。

 

『サクラ楽曲は、公平さんと私で凄く苦労して作った子供のようなものです。

 次の舞台では既成楽曲も、公平さんが自由に選曲して

 次の若い世代に渡してください。

 歌手が変わってとしても、歌い継がれる事は、とても嬉しいです』

 

 

さすが広井さん、私はこの文を頂けて、本当に嬉しかった。

涙が出ました。

 

 

以上の事を踏まえた上で、次回公演にはサクラ既成曲を

使わせて頂く事にしました。

 

 

ただ、私も皆様に思い入れのあるキャラのキャラソンを

無闇に違うキャラに歌わせる事は致しません。

それでも、すみれさんはどうするの?

と、言われています。

これは、(打ち合わせはまだですが)舞台すみれさん用に新曲を作りたいと

思っています(現在の私の気持ち)

 

帝都、巴里、紐育の個性が出過ぎた曲も難しいと思います。

 

まずは、歌謡ショウの劇中歌から探し、あとは『夢みていよう』などの

普遍的な歌を選曲しようと思っています。

 

私は、素晴らしいサクラ楽曲を死なせたくない!

以前から愛してくれている世代のファンの方々が、次の世代の方々に

『サクラの曲って、こんなに良いんだよ』

って、言ってもらえる機会を作りたい!

 

私と広井さん、著作権者二人からのお願いです。

 

是非とも、ご理解を頂きたいと思います。

 

田中公平