vol.62キドリハ通信~欲しがりません立つまでは第2章~

皆さまこんばんは。入院中のキドですよ。

今回の入院は、「精巣内精子回収術」という手術を受けるのが目的です。

精巣内精子回収術というのは、精巣…いわゆるキンタマにメスを入れて切開し、中から精子を取り出す手術です。

僕は、脊髄損傷の影響で、生殖機能も麻痺しているため、自分で射精することができないんです。なので、手術をして中から取り出します。

射精できなくても、精子は体内で作り出されているので、生成されている精子を手術で取り出すんです。

先ほど先生から詳しい説明を聞いたんですが、
玉袋を縦に切り開き、キンタマをピローンと取り出して、タマから細胞を切り取ります。

女性には分からないとは思いますが、想像しただけで、痛そう…ですよね。

陰毛も邪魔になるので、夕方しめやかに断髪式が執り行われました。急所が丸腰状態です。今敵に狙われたら一貫の終わりです。

今、どんな気分かって?
そりゃあ、悟りの境地ですよ。
急所を坊主にされたんですから。

コレがホントの、チン念…はい、このへんでやめときます。

もちろん、全身麻酔で手術します。
でも、麻痺しているなら麻酔いらないんじゃない?って疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

射精することはできませんが、キンタマには感覚が残っているんです。
100%の感覚ではないんですが、キンタマをギューって握りしめると、
遠くの方で締め付けられる感じが全盛期の7割ほど、体の奥の方がなんだかキューっとするんです。

麻痺の場所や度合いは、人それぞれ、全く異なるんですよね。人間の体って不思議ですよね。

ところで、今回は4人部屋なんですが、前のベッドの方のところへお見舞いに来ているお子さんがいて、はしゃいでるのに対して、
うるさくすると同部屋の僕や他の人に迷惑になるので、「ダメ!静かに!静かに!!」
って、すごい声を潜めてずーっと子どもをあやしていました。

なんか、親子って良いなあ、っと微笑ましく思う、 入院中の今日この頃です。

今日は、昨日の歩行訓練の映像を見ながらお別れです!昨日は、初の外での歩行をしました!

なかなか、うまくなったでしょ??
では、また。
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