こんにちは。役者・Web1年の東です。
作演さんからのブログテーマは「私と演劇」
思いついたことをつらつらと書いてみます。よろしければ、お付き合いください。

中学3年生の秋、友人がくれた一枚のチケット。それがすべての始まりでした。

なんていう安っぽいドラマみたいな文句を書いてしまいましたが、あながち間違いでもありません。
あのとき、舞台から伝わってきた熱量、興奮した様子で劇場から出てくる人の顔。寝る時間になっても役者さんの姿が焼き付いて離れなくて、眠れなかったこと。忘れられない、演劇と私との出会いでした。

趣味という趣味などなかった中学三年生の私が、毎月、ときには毎週、劇場に通いつめるようになりました。
たくさんの人との繋がりができました。たくさんのことを考えるようになりました。

高校生になって、高校演劇の世界に足を踏み入れた私は、めまぐるしい毎日を、先輩の背中を見つめながら追いかけながら過ごしました。
気づけば、全国大会の舞台の上に立っていました。
中学生のときに出会った演劇は、私をたくさんの場所に連れて行ってくれました。

そしていま、私は、10人の先輩と、15人の同期と出会いました。
演劇のおかげで出会えたこの人たちと、演劇を作っています。なんだか不思議な感じがします。

演劇は面白いです。楽して作れるものではないし、苦しみぬいて作ったものが良い作品になるとも限りません。
誰かの世界を大きく変えるかもしれない作品が、誰にも見られず終わってしまうことだってあるかもしれません。演劇がこの世に無くても生きていける人はたくさんいるかもしれません。
それでも、それだからこそ、「演劇って、面白い」
そんな言葉を高く高く掲げながら、身体を大きく大きく使って、生きていたいと、そう思います。少しでもたくさんの人に、この言葉が届くように。

演劇が好きな人も、そうじゃない人も、演劇が必要な人も、無くたって生きていける人も、私たちが演劇を作る場所に、駒場小空間に、足を運んでみてください。

演劇を作る側の私には、この作品を劇場の外に持ち出すことはできません。きっと、この作品をどこまでもどこまでも運んでくださるのは、劇場に来てくださるお客様です。
だから、「劇場でお待ちしております」と、言わせてください。たくさんの方にお会いできますように。そして願わくば、たくさんの方が、この作品を遠くまで連れて行ってくださいますように。

劇団綺畸2015年度新人公演『水星劇場』
作・演出 岩崎雅高
3/19(土) 19:00
3/20(日) 14:00/19:00
於 駒場小空間
入場無料カンパ制


劇場でお待ちしております。