みなさんこんにちは。
新公ブログを書くのは二度目になります、舞台・宣伝美術のしのってぃこと竹中です。

さて。前のブログはなんかよく意味がわかんないことを書いちゃったので、今回は水星劇場を観る上でちょっとタメになるようなことを書きます(たぶんね)。


「土台を見ろ」


この言葉にピンときた方は相当な水星劇場フリークです。作演出の岩崎くんが、記念すべき新公初ブログを書いた時のタイトルですね。まだ読んでない人は読んでみてください是非。


土台、水星劇場において、文字通りまさにその土台を作るのはわたしたち舞台セクションの役目です。

役者が立ち、演技する土台。
土台の上に演劇が乗ってくるように見えて、土台も演劇の一部なんだとわたしは思います。


舞台セクションの始動は早いです。

今回の作演出が岩崎くんに決まったのが12月中旬で、決まったその日から話し合いははじまります。
年末年始に各々が帰省している中でもライン上などで会議を行い、まず最初に、「土台」舞台・客席の基礎構造や形について決めていきます。
今回の場合、「だいたいこんな感じで~」と基礎の形が出てきたのは去年末、決定したのは1月7日の会議中でした。

公演が3月19・20日にあることを考えると、ものすごく早いですよね。
そこから、その上に乗っていく装飾などを考えきまったのが1月中旬で、1月20日くらいから叩き(舞台作業のこと)がはじまり、ノンストップで公演まで突っ走ります。ながーい春休みをある意味謳歌してますね、ある意味。

そんなこんなで、舞台屋の主な活動スペースである、東京大学某所にあると言われている叩き場という場所で日々を送っています。
1年生の春休みのほとんどをそこで叩きをすることに時間を費やし、また、めちゃめちゃ長い時間を舞台監督兼もう一人の舞台屋の野中くんと過ごしています。


実を言うとわたしは、今回の舞台を考えはじめる時、すごく怖かったのです。


何が、というと、野中くんの時間を背負うことが、です。
舞台監督という大変な役職で、わたしよりはるかに多くのものをこの舞台に捧げている彼の、19歳の春休みの3ヶ月間を使うんだから、めちゃめちゃカッコいい舞台にしないと。
彼が、この大切な時間を、この舞台を作ってよかったと思えるようなものを考えないと。
そう考えていくうちにどんどんドツボにはまって自信がなくなってつらい時期がかなりありました。
今も、その謎の負い目というか焦りみたいなんが無いわけではないです。

もうすぐ仕込みです。舞台設営日のことですね。
突っ走っていくしかないんです。
自分を信じていくことが、彼だけでなく自分の時間を背負う責任でもあるんだなと気づきました。

劇団綺畸2015年度新人公演『水星劇場』
作・演出 岩崎雅高
3/19(土) 19:00
3/20(日) 14:00/19:00
於 駒場小空間
入場無料カンパ制

わたしたち二人の作っためちゃめちゃカッコいい舞台にも、よかったら注目してください。