17歳の帰国犬、旅立ちました | 小5から中3までアメリカ帰国子女のブログ

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南カリフォルニアに4年間滞在しました。
「子供目線のアメリカ生活」
毎日のちょっとしたひとコマ、学校の様子、
子供は海外に行くことに対してどんな思いなのか、など
辛いことも今となっては笑える感じで、ご紹介します。

 

 

アメリカで一軒家に住んでから、犬が欲しいと猛プッシュ。

 

6th gradeのクリスマス、我が家に1匹のパピーがやってきました。

 

内向的な子どもだった私にとって、アメリカ生活はチャレンジングなものでした。

 

そんなとき、いつもそばにいてくれたのが犬でした。

 

 

 

ときには2時間にも及ぶ長い散歩につきあってくれました。

 

おかげで、自分の気持ちを整理することができました。

 

ときには公園でひとり泣いたこともありました。

 

誰にも言えない学校の愚痴を聞いてくれました。

 

 

 

アメリカなんか来たくなかった、何度も何度も思いました。

 

でも横にいる犬を見ると「アメリカにこなければ君には会えなかったね」と思い直しました。

 

犬がいてくれたから、アメリカに行ったことをポジティブに受け止めることができました。

 

 

 

 

 

そんな風に私の人生の半分以上を一緒にすごした犬が今朝、旅立ちました。

 

悲しいですが、17歳の大往生だったこともあり、なんとなく大満足です。

 

終盤2年くらいは、いつ旅立ちの日がくるかともう不安で不安で。

 

 

 

 

 

ディズニーシーに行っても、タートルトークのクラッシュに

 

「亀さんみたいに長生きすると辛いことないですか?」

 

と質問したくらいです。(会場にはウケてました)


クラッシュは私の心を読んだようで、

 

「俺くらい長生きすると、たくさん別れを経験して辛いこともある。

でも別れても、そいつらはずっと俺の心に居続けるんだ。」

と答えてくれました。

 

もう”タートルトーク”から”タートルカウンセリング”にアトラクション名変えるべき!

クラッシュ、お前最高だぜ!ウォーー!

 

 

 

 

 

話がそれましたが、17歳の犬を見ていると「あぁ、長生きするって意味があるな」と思えるようになりました。

 

老犬と暮らすまで、犬が死ぬのは「生きている存在がある日パタンと亡くなる」イメージをもっていました。

 

いつもの犬が、死んで、いなくなる。みたいな。

 

でも実際は違って、100からゆっくりゆっくり0に近づいていく感じなんです。

 

 

 

いつもの犬が、まだまだ元気だけど、もう全力ダッシュはしなくなって。

 

いつもの犬が、ふと気づいたら、遠くの公園まで行きたがらなくなって。

 

いつもの犬が、健康に支障はないけど、若いときほどご飯に食いつかなくなって。

 

そこには間違いなくいつもの犬がいるんですけど、去年の犬とはどこか別犬なんです。

 

 

 

「死んだらもう会えない」とだけ思っていたのですが、

 

「生きていても去年の犬にはもう会えない」ことに気づきました。

 

 

 

死んで、ある日急にパタンと会えなくなるわけじゃないんです。

 

100の状態から「-1」ずつ、会えなくなるんです。

 

だから、長生きするっていいなって、思いました。

 

 

 

 

愛犬は終盤、いつものドッグフードを食べなくなりました。

 

この際食べるなら何でもいいや!と人間の食べ物を解禁。

 

ヨーグルト、鳥のささみ、チーズ、アイスクリーム、食パン、メロンパン、サツマイモ、おかゆ、おせんべい、カップラーメンの麺。

 

お腹を下してもお世話するから大丈夫!と少しでも食べてくれるものを与えました。

 

でもだんだん食べなくなって、最後はちゅーる(CMでお馴染みのペースト状の餌)しか食べなくなりました。

 

 

 

 

そして12日前に盛大にお腹を壊し、下から出血。

 

見ていて可哀そうだったので、もう覚悟を決めて、食べ物を与えることを止めました。

 

 

 

 

そこからは平和に、ずっと寝てました。

 

たまにお水を飲ませて、寝返りを打たせて、1日1回はトイレに連れていく、夜は一緒に寝る。

 

今までにない速さで0に近づいているのがわかりました。

 

 

 

 

昨日の早朝、ゲホゲホ咳き込んでたので体を起こしてあげたところ、目と口を開いたまま、首の力がカクンって抜けたんです。

 

息もしていなかったので、とうとう死んでしまった!と思い「ありがとうね」と体を撫でました。

 

そしたら、なんと息を吹き返したんです。

 

犬、まさかの0から1に逆走。

 

 

 

 

そして今朝6時ごろ、また咳き込んでいたので起こしてあげました。

 

今回はそのまま呼吸が徐々に弱くなって、最後は腕の中で眠りにつきました。

 

 

 

 

今日の午前中、お寺に連れて行きました。

 

明日の朝、火葬されるそうです。

 

この期に及んでド不謹慎なこと言いますが、ブログの私のプロフィール画像を思い出しました。

 

いや、でもほら『千の風になって』の歌詞にあるように、たぶんもう愛犬の魂は体から抜けて、どこかへ行ってると信じているからです。

 

 

 

 

英語では誰かが亡くなったとき

 

"He's gone to a better place."

 

と表現する場合があります。

 

聞き馴染みがないとちょっとギョッとするというか、死を正当化しているみたいで、あまり好きな表現ではありませんでした。

 

 

 

でも今は、死んで終わりなわけじゃない、と思います。

 

だよね?見てるかい?
 

ありがとう、愛犬。

 

そっちでも元気でやるんだよ!!

 

いつかまた会おうね!!

 

生まれ変わったら絶対また家族になろうね!!!!!