ウタ様とお呼び 62

無機質なベッド。
眠っていたあの人は目覚めた。

部屋中
活けられた花達が放つにおいがケンカしている。

来てくれたのね。

まあね。

皆さんは?

待合所で別れたわ。

そう。

痛むの?

天井から吊られたギプスの右脚を見て言った。

そうでもないわ、
治ったら店でやろうかな、病室プレイ。
笑おうとして顔をしかめた。





2012年1月27日（金）0時 Twitter更新
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ウタ様とお呼び 61

熱い女だ。
涙する彼女を見て想った。

ウタさん行きましょう。
フランダースまで手を重ねてくる。

何で皆アタシなんかのために熱くなるんだろう。

でも悪い気はしない。

あの場所で再会した記憶と
昨夜のSEXのせいかもしれない。

わかった… 会うわよ。

私たちを乗せたクルマは
第三京浜から首都高速に入った。





2012年1月26日（木）0時 Twitter更新
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ウタ様とお呼び 60

そう…。
言葉が出ないアタシに 女は続けて言った。

ウタさん、
ママさんに会ってあげて。

余計なお世話なのは百も承知よ、でもお願いよ。

私はあなたに助けられた。
だからあなたの助けになりたいの。


アタシが…助けた?

そう、あなたとの時間が私の孤独を癒してくれたの。
誰にも言えなかった中村への恨みも。





2012年1月25日（水）0時 Twitter更新
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