だいぶタイムラグがあるのですが。

 

1月に行われた撮影で着付けのお手伝いをしてきたミュージカルがこのGWにあり、観劇に行ってきました。

ミュージカル「しゃばけ」参〜ねこのばば〜

撮影のことは情報公開まで公言できなかったので、今更備忘録を。

 

もともとは成人式でご一緒した着付師さん依頼で急遽代行で撮影の初日だけお手伝いをさせて頂いたのです。

原作は畠中恵さんの人気時代小説シリーズのしゃばけ



ドラマにもなったりしていて舞台は今回で3回目とのこと。

 

ビジュアル撮影はパンフレットやチラシだけでなく、役者さん達のプロマイドも販売するということで色々なパターンを撮ります。

役柄の衣装は衣装さんがすべてお手製の着物の衣装で、小説の挿絵さながらにとっても忠実に作ってあります。

普通の着物とは違うのでびっくりするかも。。と言われましたが、色々な素材の布から凝って作られている衣装に私は興味深々でとっても勉強になりました。

もうひとつは和装バージョン。役柄は髷やウィッグでメイクもばっちりなのですが、和装バージョンは役者さん達の普段な顔で着物姿で撮影をします。こちらの衣装はアンティークの女性物着物に別布を袖につけて、帯をするというもの。

既製品で男性物は地味色しかないので帯も女性の半幅帯を折って角帯に見立てたり、という結構苦肉の策。

 

役柄衣装はすでに前作でも使用していてサイズも合わせているのでいいのですが、こちらの和装バージョンは撮影当日に役者さんに選んでもらって合わせるという流れなのでそもそもサイズは合っていないし。(苦笑)

ただ皆さん本当に細いので身幅も足りるし(とても羨ましいのですが)、丈もギリギリなんとかおかしくはないなというチョイスが出来たのが奇跡的で助かりました。バストアップだけならいいのですが、引きで全身ショットも多かったので。

 

そんなわけで、あとはひたすらモニター見ながら衿元とシワチェックに撮影に立ち入ります。

結構色んなショットを撮るし、小道具使ったり動いたりでじっとはしていないことが多く。

女性ほど着付けに気にするところはないとはいえ、写真は残るしグッズとして売り物になるので結構細かく気は使います。

 

まあでも、始まってすぐに思いましたが役者さん達なので流石に撮られるのが上手いんです。

ポーズやショットの指示は全て制作さんで、カメラマンさんも何度も一緒にお仕事しているようでこういった撮影もとても慣れていらっしゃるし、細かい指示にも全て対応出来るし、ちょっとずつ変化をつけて表情やポーズを変えて進む撮影はものすごくスムーズだし、モニター越しに見ていて何度も「綺麗だなー(ため息)」と思わずつぶやいてしまいました。(笑)

皆さんが素敵なのはもちろんですが、写真に収まるポーズ、角度、表情そういうのがすべて決まっててかつ同じものが無いという引き出しの広さ!

これはひとえにカメラマンさんと役者さんが上手だという証拠なんですけど、これに異常に感動した理由は自分が過去にスタイリング写真を作ったことが一番大きな理由なんでしょうね。

 

★撮影時の写真は上記HP内の役柄や物販のパンフレット、プロマイドに使用されてます★


こちらは購入したパンフのオフショット



 

そんな思い出の撮影が1月後半で舞台がGW中にあったので観劇してきました。

撮影前には全く予備知識なく入ってしまったのですが、その後原作も購入して予習済み。

ミュージカルなので歌、ダンス、コメディタッチのお芝居だったりで初めから大笑い。

日替わりのゲスト出演もありなので、結構アドリブ満載な掛け合いもあったりで、そのためリピーターやそれぞれ役者さんたちのファンの方も多いんだなーという印象でした。

 

撮影時に初めましての素の役者さん達に接していたので、お芝居をしている時の普段と全然違う役者感にも感動しつつ、やっぱり自分はお芝居見るの好きだなーとつくづく思いました。

 

ロビーでプロデューサーさんにお会いしてご挨拶させてもらったら、写真が好評なんですよーとおっしゃっていて。

自分が関わったことは少しですが、なんだかとってもほっとしたのと嬉しかったのでお芝居が面白かったのとも相まって久しぶりに充実した気持ちで劇場を出ました。

 

演劇関係の知人も多く、舞台裏のスタッフ側もわかるし、自分も舞台に立っていたから色々ここまでに至るまでの苦労も大変さもわかるので、一筋縄にはいかない現実もあったり課題もあったりするのですけどね。

 

このお仕事をきっかけに原作を知り、舞台を知り、役者さん達を知って好奇心旺盛で感化されやすい私はまた見聞が広がった気がするし、またお芝居見に行きたいなーと思いました。

 

つくづく思うのは着付けの技術と知識だけではなく、知らない世界のことを知って見聞と教養を身につけることもとっても大事だからそういうのは常にしていかないといけないなーと思うのです。

義務だからではなく、興味を持って調べたり足を踏み入れること。

 

とってもいい勉強になりました。

そしてやっぱり撮影(しかも特殊なのが)が一番好きな私♪



小道具の猫さん。
皆さん猫との絡みショット上手すぎ!
全員違うの見事!