美容室経営者の日常は、毎日毎日やるべきことに追われ、
売り上げを上げることばかりに集中し、
自身の輝きを無くしている。
美容室の大切な武器・商品は、オーナー自身とスタッフの美容師としての“輝き”です。
サロンワークに追われ、また、習慣的な価値観・発想に囚われ、
美容師としての輝きが失われ、
ボロボロになっている事に気づかない。
例を挙げると、その接客にある。
話し上手より聞き上手という風な、お客の話に対応し、
気分良くさせるのが“接客”だと思っている。
美容師のミッションを忘れ、プライドも捨て、「召使い」のように振る舞うのが
客のため・模範的な美容師だと思っている。
そういう価値観・発想が、自身の美容師としての輝きを
より多く失い、ボロボロになっている。
そのことが、身近にいるスタッフに、自然に伝わり、
悪影響を与えて、軽薄なコピー美容師を育てている。
このような現状が、まかり通っている。
たまに正論を聞くと反発し、受け入れることが出来ない
美容師群像となっている。
結果、入店してもすぐ退店を繰り返す美容師の卵達の行動がそれを証明している。
夢と希望を持って入店してくる美容師の卵達に、サロンワークで美容師としての使命・誇りを見せたり、教える事が出来ずに、単に対応するだけの術を身近で見せ、これが良い美容師だと行動し、失望させていることに気づかない。
かくゆうpapakiritaもこのような教育を受け、育ちました。
その上、先生は
“客は人間と考えず、お金と思い、いかなる客にも対応し、あわせなさい”
と教えられました。
そんなわたしがカルチャーショックを受けたのは、パリの美容師達は、お客が来た時、
「いらっしゃいませ」ではなく、「今日は私に何を求めに来たの?」が第一声。
客が来た時“今日はどうして欲しいの?”って言える美容師は、今、いるでしょうか?
次にパリの高級店の美容師と普通の美容師との違いは?
と聞くと、答えは
政治・経済・文化・スポーツ等、あらゆる分野で自己主張出来る、自分の意見を持った美容師と
もたない美容師との違いだと私を憐れむように教えてくれた。
客に合わして対応するのが美容師だと教えられた私はショックを受けました。