全国人民代表大会、中国で「全人代」の略称が使われないのはなぜ? | 如月隼人のブログ

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「中国の国会」とも呼ばれる「全国人民代表大会」

日本の国会とはずいぶんと違うのだけど
そのことはさておいて

日本では「全国人民代表大会」が「全人代」
と略されることが多いけど
中国ではこの略称が用いられません

なぜか

結論を先に言えば
「全国人民代表大会」の構成は
「全国」+「人民代表」+「大会」
であるから

「人民代表」は1語扱いなので
「人民」と「代表」には分けられない
だから
「全人代」と略したのでは違和感が生じる
というわけです

「人民代表」とは「人民の代表」ということで
「人民を代表して審議に加わったり提案をしたりする」という役職
日本風に言えば「議員」ですな

中国人はとにかく
長ったらしい言葉が嫌いですから
普段は「代表」という言葉で済ませてしまいますけど
「人民代表」とすることもあります

では「全国人民代表大会」をどう略すか
中国人の言葉感覚で
「全国人民代表大会」みたいな8文字もある語は
「ありえね~」ですからね

まず「人民代表大会」の部分は「人大」と略します
「人民代表」+「大会」なのだから
この略し方が一番自然

日本で注目される「人民大会」といえば
「全国人民代表大会」ですけど
中国では
省の人民代表大会
市の人民代表大会
県の人民代表大会
あるいはそれ以下の行政区画にも
「人民代表大会」が設けられています

「全国人民代表大会」の場合には略称が
「全国人大」となります
もっとも
先ほどご説明したように
中国人にとっては4文字の言葉だって
かなり長く感じるので
前後関係から「全国人民代表大会」
と分かる場合には
「人大」の2文字だけで済まします

日本の場合には
「人民代表」という言葉になじみがなかったからでしょうね
逆「代表大会」という言い方はほかの場所で使ってもおかしくない
だから
「全国」+「人民」+「代表大会」
と分解して
「全人代」と略すようになったのでしょうね