●感染疑惑者と接触すれば隔離対象者
韓国ではMERS(中東呼吸器症候群)が拡散中にあり、感染者が30人になっていますが、中東に多くの労働者を派遣している韓国では、1次感染者が1人とも限らず、すべての感染者の感染経路が明らかになっていないために、国民の間に不安と恐怖が広がっています。
いちおう今のところの拡散は、病院内で病室を一緒にした人か、見舞い客、医療従事者への感染だけのようであり、隔離対象者も皆、そのような人と接触した場合だけになっているので、このまま収束される可能性も充分にありますが、何より潜伏期間が2週間あるため、まだまだ分かりません。
感染者かあるいは感染疑惑がある患者と接触があった人は皆、隔離するという形になり、現在隔離者は1364人となっていますが、隔離の方法は、50歳以上であったり、持病がある高危険患者103人が施設で隔離され、残りは自宅隔離となっています。
「自宅隔離マニュアル」によれば、2週間の間、自宅の独立空間で家族との接触を避けなければならず、一人で食事し、トイレも洗面台も一人で使用しなければなりません。もちろん病院の管理を受け、無断外出も禁止となります。やむを得ず家族と対面しなければならない時には、マスクをして2m以上距離を維持しなければなりません。
検査をすれば、感染の如何が分かるわけですが、検査できる数に限界があるため、現在まで497件に検査が実施されたということです。それ以外は、接触後、潜伏期間を過ぎれば、非感染者ということになって隔離が解除されるということです。
すでに病気で入院までしている内科患者に広がったわけですから、高齢者、重病患者に死者が2人出ていますし、そういう人からはまだ犠牲者が出る可能性もあります。ただし健常者の感染者はふつうのインフルエンザとして過ごしているだけで心配がないということです。完治して退院を準備している人もいます。
●これから数日の動きを見極めるべき
問題は、政府の判断によって、感染者や感染疑惑者がいる病院が明らかにされていないため、不安も大きなものになります。各地で父兄の要請に従って、数日間、休校になる学校や幼稚園も増えていますし、時期がぶつかっているために、修学旅行の多くがキャンセルされ、さまざまな集まりもできるかぎり控えるようになっています。
私も今日は、ある市民大学で講義をしてきたのですが、「MERS不安のため、参加者がいつもより若干少ない」という主催側の説明がありました。でも200人くらい集まっていましたけどね。
明らかに過剰反応を示している例もあり、忠清北道では、すでに検査結果で陰性と分かったにもかかわらず、ある小学校教師一人が患者と接触したという事実一つで、道内の62学校に休校決定をくだしてしまいました。もちろん注意するに越したことはないのですが、根拠が父兄の不安感だけになっていますよね。
私も家族のマスクを買いに行ってきましたが、薬局では訪れる人の手をすべて消毒するサービスをしていました。ただし、地下鉄などでも、マスクをしている人の数はまだ1割程度ではないかと思います。これからきっと増えることでしょう。
昨日の記事へのコメントにもお答えしましたが、住んでいる私の立場からは、基本的にマスクさえして手の消毒など注意をしっかりするかぎり、まったく心配ないと考えていますが、ただ、日本から近日中に韓国旅行を計画されている人については、とりあえず状況を見極める必要があり、今すぐの日程についてはしばらくの「延期」がお勧めできると思います。
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