3倍早くなるために5 | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

構造の理解 ~先読み

前回は見えないものを見ましたが、今度は未来を見ます。
さすがにこれはおでこが光りそうですが、これもSFの類ではありません。

3倍早い赤い人は、この「先読みのほにゃらら」と異名を取っていたようですが、早い人が先を読むのは当然なのでは?と思います。

例えば、現在位置から目的地まで行くとします。


何も分からなければとりあえずまっすぐ目的地に向かいますが、途中に川があり橋は遠くにあることがわかります。


最初から分かっていれば橋に向かって進むはずです。



このように構造(ここでは地理のこと)を理解していれば、次に起こることに対応した行動が取れるので、結果として早く済むのです。

DTPに話をもどします。
Illstratorで図版を作るときに構造を理解していれば、修正が入ったときにどのようになるかは推測できます。

仮に1章ではひらがなで表記していたのに2章では漢字の表記に変更されていたら、最終的にはどちらかに統一するのと考えます。

しかし、クライアントの指示が明確であれば、そのとおりに作るしかありませんが(ここで確認できるならしてください)、直しが入る可能性が高いのに直しづらいデータを作る必要はありません。

例として、花の図を描いて罫を引き、説明をつけるとします。



文字が全て左揃えになっています。この場合、文字数や級数が変わるとその分位置も移動しなければなりません。
文字訂正後は「花弁」と「葉」の位置がずれています。このようにずれた文字は、文字訂正後にずれた数だけ位置の移動をすることになります。



この場合、作成時に引き出し線の左にあるものは右揃え、真ん中にあるものはセンター揃えにしておけば、作成の手間は(ほとんど)変わらず、修正時は文字を直す作業だけで済みます。



このような図が100枚くらいあれば、修正の作業と時間は大きく差がでます。

図版自体や本のルール、データの構造を理解していれば、どのような修正が入るのかある程度は予測できます。それに見合った機能を使ったり作り方をすれば、修正にかかる手間を大幅に軽減できるのです。

DTP作業を早くするためには、作る「だけ」を早くするのではなく、修正やレアケース、トラブルなど、トータルで考える必要あります(断言!)。

だだし、800歳のジェダイマスターでも予測不可能なこともありますので、予測が外れることも予測しておきましょう。