スウォッチを差し替えたい場合、InDesignはカラーを削除すると「どれと置き換えますか?」なんて親切に聞いてくれますが、Illustratorは甘くありません。そのままスウォッチは削除され、カラーのリンクも外れてしまいます。
グローバルカラーを使っている場合はオプション+ドラッグで設定の上書きができますが、これはあまりオススメはできません。
設定の上書きはあくまでも「設定」が置き換わったわけで、名前がそのまま残ることもありますし、もとのスウォッチも残ります。
名前に注目。ただし、条件によっては設定のカラー名に変わることもあるようです。
簡易的に使う分には大して問題にはなりませんが、カラー名と内容が違うのがイヤな人には耐えられませんね。
さらに特色など、名前が重要な場合は問題になります。
例えば、KP(蛍光ピンク)版を含めたレイアウトデータを、画像のKPを違うDIC番号で作ってしまうと出力の際に2版として認識されてしまいます。
これがレイアウトデータとします。KPがDIC584Bs***で作られています。
画像を差し替えると、DICが2つに。
この例では塗り、グラデ、線、テキストに特色が使われており、選択してのスウォッチの当て直しはとても大変です。また、手動での差し替えはモレや勘違いなどの事故を誘発する恐れがあります。
わかりづらいので、レイアウト側を緑にしました。
こんな時は、「スウォッチを結合」を使います。最初に選んだスウォッチにその後選んだ複数のスウォッチを統合できる機能です。このケースでは画像のスウォッチはIllustrator側からは変更ができないので、画像の特色に合わせます。
ここでは最初にDIC584s***を選んでから他のカラーを選択しています。
これで画像の特色に統合できました。
「最初に選んだ」ってのがIllustratorらしく個人的には好きですが、わかりにくいので次回のバージョンアップの際にはInDesign方式を採用してほしいところです。