Illustratorの文字編集にRegX その1 | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

このブログでは何度も書いておりますが、Illustratorのテキスト編集機能はあまりに貧弱と言わざるを得ません。
確かにIllustratorはオブジェクトを主体で操作するソフトであり、文字編集はページレイアウトソフトで行えというソフトメーカーの意図なのかもれません。

文字編集が重要視されていないのは検索置換という機能にも現れています。
テキストエディタには標準で搭載されている機能もほとんどなく、文字の範囲すら絞れません。ましてやInDesignではとっくの昔に標準化されている属性などの変更もできません。

しかし、ソフトメーカーの思惑とは違い、DTPという作業の中ではIllustratorで文字の編集をすることも少なくはないでしょう。だからみんな困っているわけですよね。

例えば無数にある「cm2」の「cmに続く2」だけを上付にするとします。
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↑こんなの

貧弱とは言ってもIllustratorの文字属性に上付きの概念くらいはあり、わざわざ級数を変えてベースラインを変えずとも上付きを適用していけば済みます。

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しかし、cmの後ろの2を選択して上付きを適用していくのは、キーボードとマウス、テキストとパネルを行ったり来たりしなければならないのでとても大変です。コピペでもいけるかもしれませんが、属性が違うとダメです。

しかもIllustratorはテキストオブジェクトという、フレームでなくいわゆるバラ文字単位での使用も多く、その都度カーソルを入れて選択、編集していかなければなりません。

また、この例では㎝2や㎠も混在しています。場合によっては全角アルファベットもあるかも。

こんなのチャチャっとやってしまいたいところですが、Illustratorの機能ではどうしようもありません。こんなとき、アレが使えたらな~と思う人が多いですよね。

いや、ドラ○もんではないですよ。^^






さてみなさん、よくぞ今まで我慢してこらました。これからはこんな不便な思いをしなくても良くなります。

PICTRIXさん作のスクリプト「RegX」の登場です!
これは正規表現を使ったテキストの検索置換が出来るスクリプトです。

InDesignでは正規表現はCS3から標準搭載されているので、InDesignユーザなら正規表現検索置換での効率アップは想像できると思われます。

これを使えば選択部分の「cm(欧文2文字)」につづく「2」は一発でスタイルに置換できます。
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「㎝(全角1文字)」と「㎠(2まで含めて全角1文字)」もまとめてね。どうです、すごいでしょ。^^
パネルが大きめですが、内容はシンプルです。


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↑一発置換でこのとおり


正規表現? しらねーよ、いらねーよという方、ちょっと待って。
これ、正規表現をナシにしても「良いモノ」ですよ。

メタ文字さえ気をつければ、強力な検索置換としても使えますし、豊富なプリセットや検索や置換プレビューも付いているので、正規表現初心者にも優しい作りになっています。

また、いつまでたってもワタクシの脳内でこんがらがっていた「肯定否定先読み後読み」が別枠になっているので、直感的に作業できるようになりました(個人的感想ですが…)。これは正規表現入門としても使えそうです。

ただし、スペシャルな機能が満載なので、慣れすぎてしまうと他の正規表現に戻れないかも(基礎の部分はJavascriptの正規表現を使っているとのことです。)。^^

実はこのソフト、ワタクシの要望をかなり取り入れていただいております。
実務を想定した機能満載ですので、しばらくのあいだ、機能と実例をご紹介させていただきたいと思います(興味のない方はスミマセン^^)。


興味のある方は、PICTRIXさんのサイトまで。