コロナで家族と過ごす時間が長くなった。



いままで仕事で全然いられなかったこどもとこんなに一緒にいるなんて初めて。



そんなことを最近よく耳にする。



でも、あんまりその時間をうまく使えていない親子が多い気もします。



学校も初めてのことで、オンライン授業するにも色々障害があり、カリキュラムも終わらせなきゃいけない。テストはどうする。親からの批判がこないように。




先生たちって本当に大変。。気の毒になります。




でもすべての親御さんと先生たちに伝えたい!!!




これは、チャンスだよ!!!!家族にとって、学校にとって、個人にとって大きなチャンスだと思うの!!!!




今日はひとつ、現在大学院で学習科学(簡単に言うと学びのメカニズムを研究する分野)を専攻する研究生の端くれのひとりとして、提案させてください。




お父さんお母さんたち、こどもたちとその、できた時間のなかで、どんな話してる??

 



「勉強しろ」とか「宿題やったのか」とか




一方的なかんじになっちゃってるんだとしたら




残念ながらこれ世界一刺さらない言葉なのでせっかくの親子の時間台無しにしちゃうし、意味ないからやめちゃってほしい。お父さんお母さんたちの愛を思うと切ないよ。






わたしはそんなことより、普段時間がなくて話せないことをたくさん話してほしいんだ。




たとえば、コロナについてどう思うか




じっくり話し合ったことある家族ってどれくらいいるんだろう。



学校で、議論してるクラスってどれくらいあるのかな。




コロナみたいな、こんなことまあまあ起きないです。(起きないでほしい)



こんな体験を、いままさにしているこどもたちに、




何故こういうことが起きたのか



それによってどんな影響が出ていてどういう人たちが困っていて


それでいろんな国の政府の対応はどう違って、わたしたちの国はどうなのか


いいと思うか悪いと思うか、それはなぜなのか



自分たちの生活の変化は?今後のきょういくや仕事の仕方、見方考え方はどう変化すると予測できるか?




学校は、うすっぺらい課題を大人の都合やテストのために出すだけでなく



家庭で話しあったことを、学校でアウトプットさせる機会をつくるべきとおもう。




学校にしかできないことは、「違いを知る」ということとおもうから。




暗記なんて、必要があれば自分でします。わからないことがあればYouTubeで超面白くてわかりやすい動画で理解できちゃうから、わざわざ学校で教えてもらわなくても大丈夫かもしれない。




先生たちは、ファシリテーターになってほしいです。



こどもたちが自分たちの体験を通して、疑問に思うことをみつけ、答えのない問いに向き合って、自分なりの考えを表現し、違う意見も知り、悩んで、また考えを深めていく。




この過程が実りあるものになるように、その場を作り、議論を促進させる役をやってほしいの。




そしてお父さんお母さんたちには、こどもたちと対等に、意見を交わしてほしいのです。




なんでもいいのです。会社行く意味ってなんなんだろ?とか




なんかコロナで人が移動しなくなったら、めっちゃ空気きれいになってるらしいよ、とか




そんで、きいてほしいの、「あなたはどう思う?」って、きいてあげてほしいのです。



なにか「教える」という概念は捨ててください。こどもの方が知ってることもたくさんあるから。子どもから学ぶこともたくさんある。




こどもたちは大人と「会話」がしたいんだよ。命令文ばっかりとんでくると、悲しいよ。




だからわたしは、当時の学校の先生たちに心を閉ざしちゃったんだと思う。




でも坪田先生は「会話」をしてくれた。わたしの話を聞いてくれたし、興味を持ってくれたし、それに賛同してくれたり、面白がってくれたりした。すごく、うれしかった。




常に、対等に、大人の側もこどもから学ぶことを、新しい発見を、会話のなかで見つけるのを楽しんでほしいです。




コロナってすごいのが、全部につながってる。教科書丸暗記するよりはるかに、めちゃくちゃ意義のある理科、社会(経済も政治も)、数学、倫理道徳などなどの授業になる。最強の強化横断型教材です。black lives matterの問題ともつながってる。これもぜひ話し合ってほしい。日本のこどもたちにとっても、関係のないことじゃないはずです。




しかも、ここでふかーく考えたことって、そのあともずっと脳みそに残ってる。なかなか忘れないのです。



なぜか。



「リアル」とつながっているからです。




目の前で起こっていることとつながっていることは興味が湧くんです。記憶にガッツリ残る。



これを知識というんだと思います。




教科書をなぞる授業がつまらないし覚えてもすぐに忘れちゃうのは、リアルな体験とリンクしていないから。




だから、チャンスなんです。こんな教材他にない。



でもこどもだけでこれをやるのは難しい。




大人がきっかけを作ってあげてください。




そしてこの思考の癖を、このチャンスを機に、こどもたちに植えてあげてほしい。




そしたら勝手に芽が出ます。




学ぶこと知ることが楽しいとこども自身が体感できれば、勝手に学び続けます。




結果、大人のいう「勉強」をするようになります。




でもこどもは勉強してるんじゃない。学ぶことを楽しんでいるだけ。学ぶことは自分の世界を広げられるんだ!と気づいただけです。




勉強する子できる子は、それに気づけた子です。やらされてやるんじゃなくて、自分で意義を見つけた子です。




勉強する意味が理解できないのに、勉強なんてできないよ。そんなに暇じゃない。




大人はここを抜かしちゃいがちです。子どもたちだって「意義」や「目的」が必要なんです。




ゴールを知らされないでとにかく無理やり走らされるのは拷問です。




わたしも、坪田先生に会うまで勉強する意味がわからなかった。だからしなかった。そしたらみるみるできなくなった。




いまわたしはまた英語を勉強してるわけですが、それをいうと



「あ〜さやかちゃんってやっぱり勉強が好きなんだね」



と言われます。



勉強が好きか?と言われたら、???です。




でも、学ぶこと知らないことを知ることは楽しいとラッキーなことに知れました。




だからいまは「学ぶこと」は好きです。




勉強しない子をどうにかしたい親御さんは、ここを埋めてあげるべき。





「なんで勉強しなきゃいけないのか。」




きょういくとは、自由になるためにあるものだとわたしは思ってます。



強いられるものであっては、意味がないとおもう。



知識とは一方的に伝達されるものではないです。主体的に獲得するものです。




すべての課題に明確な答えを出す必要はなく、モヤモヤが残るくらいがちょうどいいです。




こどもたちは考え続けます。



それがときには、彼らがそれらの問題解決に向けて行動に移すきっかけとなり、なにかが動いたりもする。




それがいま、社会で求められている能力です。「21世紀型スキル」といいます。




ググれば全部出てくるものを、テストのために暗記して、テストが終わったら忘れる。こんな非効率なこといつまで続くんだろう。



ググって得た情報を、どう活かすかのほうがずっと重要です。




いい大学に入れば安泰、なんてもう言えないことは、どんな大人もわかっているはず。



であれば、今一度、「現代の」こどもたちに必要で重要な能力とはなんなのか。考えてみてほしいです。



お父さんお母さんが死んじゃったあとも、愛するこどもたちが幸せに生きていくためには、どんなことができるようになっていたら安心できますか。




もう、「暗記」だけじゃないはずです。




どうかこどもたちと、一緒にいろんなことに悩んでください!



このまたとない学びのビックチャンスをこどもたちの未来につなげてください!!



ご家族、学校での時間が、より実りあるものになりますように*