「裏口は開けておけ」






 タイトルは忘れたが映画の中のセリフである。主人公たちは正義を貫きながらも一部の賢者は敵対するグループとも必要な情報は交換をし賢く生きていく様を表した意味。この発想ができるのは唯一の花と蝶、美しき希望を持つ女性だろうか。





           雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 雪の結晶 





 「恋のから騒ぎ」は毎回様々な豪華ゲストが出演する。久保田の時はあの押尾学もたしか始めのころ出ていた。

 僕は16期つまり彼女の出演分の全てを録画してとってある。久保田に限らず、僕が関係したテレビ番組はほぼ全て。それは僕のコレクションではなく、彼女達が大人になったり、母親になったときに本当の価値を知ると思っているから。その時が来たら現存する写真も含めて全てプレゼントしている。それがプロデュースした者のささやかな責任だと思っている。

 

 数年後に見る自分の映像や画像はまさしく「未来の宝物」になる。人生で一番キラキラしていた若く美しい日々、彼女らは今はまだ気づかないが。







 久保田智美は番組ですぐに人気者になり応援サイトなるものがいくつか立ち上がった(今でもあるのかな・・)。ところがすぐにいろんな問題が起こった。



 今でもそうだが、ある無法地帯のサイトには「綺麗」だと絶賛する書き込みから、相反する酷い中傷もあった。「久保田さん今日もパンツ履いてなかった」とか、彼女は毎回気にして見ていて、ムカつく!とか言っていたが、僕なら耐えきれない。自分の名を名乗らずに中傷するのは本当にダメです。



 次にストーカー



 彼女は名古屋市の東の端に一人暮らしをしていたが、仕事があるときは必ず毎回部屋の前まで送って行った。(このころ、別の一人暮らしの子が暴漢に部屋まで押し入られ警察沙汰になっていた)




 あるとき、彼女の部屋の3階まで上がると、めったに驚かない彼女が「キャ!」と声を上げて思わず僕の腕を掴んだ。



 部屋の前には大量のティッシュが置いてある、というか山積みになっていた。「使用済み」ドクロの。




 僕はゴミ袋を買ってきて全て入れてそのコンビニのごみ箱に捨てた。夥しい量だった。



 久保田は天然というか無頓着で、「なにかあったら報告しろ」と常に言っていたが




 「昨日~、自転車乗ってたら、久保田さ~~~んラブラブっていう人に追っかけられて、モリ漕ぎして逃げたんですけどしばらくその人とレースして、結局家までついてきちゃったんですよ~ガーン




 レースしてる場合じゃないっつーの!プンプン




 番組の終盤の暴露大会で「久保田智美はサイフを鞄のフタにしていてディズニーランドで失くした」とか「部屋は取材のカメラが入れないくらい汚れている、しかも汁がこぼれている」

 というズボラ疑惑がでて、「説教部屋」でさんまさんが鞄の中をひっくり返してその惨状を全国に暴露されたが、その時、奥の方からでてきたくちゃくちゃの緑色の紙を僕は見逃さなかった。




 目あれは、4月に開催した定光寺(OS☆Uもライブやりましたね)の花見の案内チラシ・・・1月になっても鞄の中に入ってるって。こいつ、本物の干物だなガーン




 当時そのネタをmixiでバラしたらさすがに怒られました。




 次に、番組に提出する毎回のアンケート。



 「恋から」は毎回2問×2回分「お題」が出ています、例えば「彼と終わったな・・・と思った瞬間」とか。

 それに事前に記入して日本テレビに送って、そこから面白そうなネタを拾ってトークを広げていく手法をとっていました。



 これが面白くないと拾ってもらえないし、作り話はすぐにばれるし、それが続くと出演依頼が来なくなります。



 逆にレギュラーじゃない子でもネタが面白いと番組に呼んでもらえます。こうして常に15人出演していますが、一期につき延べ出演人数はおそらく50人くらいではないでしょうか。




 考えてもみてください。20歳そこそこの女の子が50週×2ネタ=100の恋話を持っている訳がありません。久保田はそれでも一生懸命マジメに提出していました。




 時効なので書きますが・・・




 僕の提供したネタ、結構あります。



 オンエアされた中では




 「彼の部屋のゴミ箱に使用済みコンドームを発見して、これ何?って聞くと彼は、『ああ、俺一人でやるときティッシュ使わないんだ。贅沢だけどそのほうが気持ちいいからね』って平然と答えた。彼は浮気なんかしてないんだ。と信じさせてくれた」



 という話とか得意げ




 

 実は地元では僕の実体験ネタ、結構番組になってました。そういう体験を多く持つブレーン(笑)がいないとテレビ業界では中々生き残れません。





 あとは有名になった久保田智美の地元での仕事です。久保田はいつしかVIP扱いでたまにグリーン車で東京収録に行っていましたが、それでもギャラは一本1万円です。




 番組のルールで「モデル」は出演可能だけど「タレント」はNGです。



 この違いわかりますか?詳細説明は別の機会にしますが、要するにしゃべれるかしゃべれないか。これがタレントとモデルの違いです。タレントとして認められるにはいかにMC(しゃべれること)が重要かということです。




 それでも日テレサイドも、事務所も大変だから「テレビは勘弁してほしいけど、地方誌とかイベントとかなら名古屋の範囲なら目を瞑ります」という柔軟な姿勢で対応していただきました。





 僕はさっそく久保田智美をTOMOMIに登録変更し、売り込みに奔走します。


 


 タレントを有名にするには、業界内にいかに売り込み先人脈を持っているか、さらにプレゼンテーション能力も必要です。これができる人材が以外と少ない。正直、名大社とCheekで徹底的に鍛え上げられた自分にとっては全く苦ではない。




 名古屋でも流行りだしたライブ系ガールズコレクション(ここで2012年のナカムラプロデュースを協働する斉藤氏と出会います。)にモデルとして出し、可児市で開催された大きなファッションショーにも野呂陽菜や礼香とともに出演。まずはモデルとして実績を積ませます。




 
中村区中村町の中村



中村区中村町の中村



 そうしているうちに、ウチが広告制作依頼を受けていた新進のヘアサロンに専属モデルとして採用が決まりました。



 毎月のチラシと雑誌、WEBサイト、CMはありませんでしたが全ての肖像権料が少し入りました。洋服代がかさむ彼女にとって実収入はありがたい話でした。



 


 西区と春日井にあるプレシャスヘアー。撮影も終わってOPEN当日には春日井店にあいさつに一緒に行き、健気にもTOMOMIはお客さんのためにドアガールを務めていました。




 お客さんも「あれ?!恋から出てますよね!久保田さんですよね!写真撮ってください!」とさすがに10%の全国番組。TOMOMIは気軽に撮影に応じ自分がイメージモデルとなったお店のサービスに努めます。すべてノーギャラで。





 タレントにこういう姿勢があると、「よし!もっと売り込んでやろう」と思います。




 逆に「なんでそんなことしなきゃいけないんですか」とかそういう態度を出す子は少々売れてても、すぐに消えます。




 「売れた」のではなく「必死で頭を下げて売った」人が必ずいます。勘違いしてはいけません。








 今でもプレシャスヘア春日井店には巨大な久保田智美の看板が出ているかもしれませんね。




 

中村区中村町の中村




 2010年3月、彼女は大学を卒業し、親の意向で名古屋の企業に就職します。タレント業は一旦中止、それでも僕の心配はつきません。




 ほっておくと変なところに住みそうだったのでイメージモデルを務めた「ヘヤギメ!」で一緒にお部屋探しを名古屋市民として助言、中々いい物件を見つけていました。





 その後は東京へ行くと連絡が入り、僕もOS☆Uで忙しくなってしまったのでお食事もしていませんが、最近中村さんがジャズドリームで発見。少しお話したようです。







 この、人生の暗と明を一人で背負いながら生きてきた奇勝な美女はこの先どういう人生を歩むのでしょう。



  



 かかわったすべての人が幸せになれますように。






                                                       おしまい