● ● Hawaiian Jewerly ● ●

実は私・・・
「バイヤー」というお仕事を以前していました。

離婚して、生活のためにお金を稼がなければならなくなり
なくなくバイヤーから足を洗ったのですが・・・

このバイヤーの仕事・・
楽しいのですが流行を追いつつも地域性も考えて買い付ける・・・
これがなかなか・・・
難しいのであります。

いくら天下の東京銀座でばか売れしていたとしても地方の百貨店では
売れ筋ががらっと違いたくさんの在庫が残ったり・・・


私の商材はジュエリー、しかもハワイアンジュエリー限定
(ハワイ好きなもので・・笑)なのですが
一見、流行なんてなさそうなハワイアンジュエリーにも実はその年の流行があったりします。

そもそもハワイアンジュエリーっていつ頃からの物なのかご存知でしょうか。
私は知りませんでした・・(汗)
知らないくせにハワイアンジュエリーを売るなんて失礼だろう・・
ということで今回はハワイアンジュエリーのコトをちょっとだけお勉強してみましょう。

歴史の始まりは今をさかのぼること110年ほど前
当時の女王、「リリウオカラニ」=(ハワイ王朝の最後の王となります)から始まりました。
イギリス外遊の際、当時の女王ヴィクトリアからの贈り物として
ゴールドに黒のエナメルで名前が彫られたブレスレットを頂きました。
とても気に入ったリリウオカラニは
ハワイへ戻ってからゴールドに黒のエナメルで文字を書かせたバングルをいくつも作らせたとのコト。
1862年にイギリスの王子「アルバート王」が亡くなられ
夫の死を悲しむヴィクトリア女王は3年もの間
喪に服し、金属といえばゴールドに黒のエナメルのついた物以外身につけることはありませんでした。
それを聞いたリリウオカラニは
ヴィクトリアへ「ホオマナオ・マウ(永遠の思い出)」と彫らせて贈ったのが
ハワイアンジュエリーの始まりと言われています。
その柄はイギリスの喪中の模様 「渦巻き」だったとのこと。

その後宮殿を建設する際にお世話になった近くの女子高の校長先生に
「アロハオエ」(あなたに愛を送ります)と掘り込まれたバングルを贈り、
そのジュエリーに文字を入れるというハワイアンジュエリーが
生徒たちから世間へと広まったと言われています。

今も昔も流行の始まりは高校生なのかも・・・
どちらも台は14金、そして掘り込んだ文字は黒のエナメルでした。
ハワイアンジュエリーの基本は金X黒のエナメルです。
伝統的なハワイアンジュエリーを買われるのなら
是非このゴールド&ブラックのジュエリーをどうぞ・・・

このハワイアンジュエリーは親から子へ・・・
又その子供へ・・・と引き継がれていきました。
その後ローカルハワイアンの間では大切な日に・・
大切な人へと贈るようになってきたようです。
お誕生日や子供が生まれた時・・婚約や結婚記念日など・・・。

その、形を変え今に至りますが、
今ではどちらかというとハワイアンジュエリーとえば
「シルバー」という感じがするのは私だけでしょうか。
でも実はシルバーのハワイアンジュエリーはファッション性だけであり、
伝統的なハワイアンがつけることはあまりありません。
外からやってきた外国人が好んでつけているようです。

そして王朝が終わり、初めてハワイアンジュエリーとして贈られた2つのバングルは
時の流れと共に一時どこかへ行ってしまいました。
そのバングルを見つけたのが
今の「ハワイアンエアルームジュエリー」創設者のフィリップリカードでした。

その業績を認められ最初に掘り込まれたハワイ語 
「ホオマナオ・マウ」という文字は
このフィリップさんしか使用することができないそう。

頑張った人はそれなりに見返りが来るってことなのかな。
奥のふか~いハワイアンジュエリー、
次回ハワイへ行かれた際は
是非ハワイアンジュエリーの歴史を見に行ってみてはいかがですか?

イオラニ宮殿やビショップミュージアムでは
リリウオカラニのハワイアンジュエリーが展示されており
リリウオカラニが亡くなるその日まで暮らしていた
「ワシントンプレイス」では
生前女王が好んでつけられていたジュエリーがたくさん並んでいます。

ジュエリーのお部屋では時々不思議なことも起こるようで・・・
その不思議なお話は又いつか・・・