僕は学生の頃から走ることが嫌いだ。
それこそマラソンなんて...
サッカー部に所属していたのだが、体力作りとはいえ部活が始まる前に毎日10キロ、しかも1人孤独に走るなんて考えられなかった。
しかし今日、考えが少し変わった。
実は、舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』の稽古場見学をしてきた。
稽古場の扉を開けて最初に聞こえてきたのは「僕は本番を、君原さんのために走ります。」という真っ直ぐで屈託のない台詞だった。
その台詞を聞いた時、ハッとした。
え?マラソンって誰かのために走る競技なのか?
これって役者も一緒だな、と。
そうか、マラソンは一見1人で孤独に黙々と進んでいくイメージがあるが、そうではない。
もちろん味方は自分1人、他の人は敵だという認識になるのだが、マラソンという大きな括りでイメージすれば全員が味方なのだ。
役者もそう。
作品全体、演じるという大きな括りでイメージすれば全員が仲間なのだ。
なんだか稽古を見ていて、胸に熱いものが込み上げてくるものを感じた。
これを作っていく演者、演出家、スタッフは大変だ。
そのくらい計り知れないエネルギーが稽古場には充満していた。
走る=人生。
よくこんな言葉を聞いたりするが、本当にそうだなと改めて感じましたね。
めちゃくちゃ辛かったりするけど生きていくには足を止めちゃいけないし、誰かに支えられているし、誰かを支えている。
物語に登場する円谷と君原の関係性もそうだ。
彼らを待ち受ける運命は正反対と言っていいほど違う。
しかし、彼らは走り続けます。
オリンピックを間近に控える我々に、彼らはメッセージを届けている。
この作品は今の時代だからこそ、上演すべき作品なのだと思う。
いやー、書いていてもアツくなっている自分がいる...笑
今を生きる皆さんに、是非観ていただきたい作品だ。
*この先輩も大切な人に支えられています。手作りのお弁当、羨ましいぞ~!!!!笑
舞台HP → コチラ