昔、Yahoo BBプロジェクトに参画し、
SOFT BANKの孫正義社長と共に、
既得権益を壊す戦いに挑むときのこと。
 
その戦を始める前、
僕は孫さんに突然呼ばれ、サシ飯をしました。
 
革命的なプロジェクトの内容に驚きながら、
僕は孫さんにこう聞きました。
 
「孫さん、本気であの国力とも言えるNTTと
真っ向勝負をするんですか?」
 
孫さんはニコっと笑い僕に言いました。
 
「近藤君、男が戦うなら、
NTT位が丁度いいんだよ!
それ以下いったら弱い者イジメだ!
僕は日本のブロードバンドの夜明けの為に、命を捧げる覚悟だ!
近藤君、一緒に戦ってくれ!」
 
この衝撃的な言葉は忘れられない。
 
僕は実業家として駆け出しの頃から、
自分より強い者(会社)に勝負を挑んできました。
 
そして、それは今も変わらない。
しかし、そのスケールの大きさ(志)を、
天下人 孫正義の側で学んだ30代前半からの
5年間は、実業家として何ものにも代え難い
貴重な経験であったと、今になり噛みしめています。
NTTに勝利し、共に不可能を可能にしてきました。
 
そのキセキを目の当たりにしました。
孫正義の凄いところは、不可能とされる事、
どんな逆境があろうとも、
自身の志が折れない精神力であり、
傍観者・評論家・ライバルは
色んなことをいいましたが、
絶対にブレない心、魂の強さでありました。
 
今の僕は、孫さんのように「歴史に残る」
ような男にはなれていない小者です。
しかし、僕にしか出来ないこともある。
自分を信じて前を向き生きることが大切だと思う。

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