『ぜんぶ、うそ』



Lyrics : Yuta Koseki/Shuhei Kudo

Music: Yuta Koseki/Shuhei Kudo/Masahide Kimura


Arrange : Kaoru Okubo

Mix Engineer : Shinichiro Murayama


Movie : Takuya Nagata

Starring :Yuta Koseki/Shuhei Kudo

Camera Assistant : Satomi Ebine

Hair & Make :Mariko Sasaki/Sayumi Ono

Photography:Mami Naito

All supports : Akihisa Saito(Ackie)


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2023.07.05に公開。


工藤秀平さんと一緒に自主制作しました。


この曲を通して、少しでも今を乗り越えられるひとがいたら嬉しいなと思います。


ちょっと長々と書きます。


コロナ禍

2020.07.05に初演を迎えるはずだったミュージカル「四月は君の嘘」が中止になってしまい、
強い想いや覚悟で向かっていたので
失なったショックで立ち直れませんでした。

なんとか今に意味を持たせたい。
こんな、先が真っ暗で苦しい日々が過ぎ去ったら、「大変だったけど過ぎてみたらあの日があったから今がある。」「あの時期があって良かった」と言えるいつかにしたい
そんな思いでがむしゃらに踠いていました。

そんな中、PlayGooseのリーダーである工藤秀平さんが手を差し伸べてくださいました。
秀平さんはGoose house時代に、アニメ「四月は君の嘘」のオープニングテーマ『光るなら』を作り歌っていらっしゃって、共通点があったことから、コロナ禍に入る前からもともとモノづくりをしようと話していました。

しかし、「四月は君の嘘」へ向けた熱い思いを語って過ごしていたのも束の間。世界の状況が変わり、ミュージカルの中止が余儀なくされ、
そこで秀平さんの優しさのもと、初演を迎えるはずだった07.05に向けて曲を作ろうとなったのがこの『ぜんぶ、うそ』です。

-2020.07.05 amebaブログ-


-2020.07.05 当時のver.-



「嘘」という言葉がこの2人の共通点。


このネガティブなワードをなんとかポジティブに捉えられないか。

「全部、嘘だったらいいのに」という言葉って悲しい時に思うよね。

「ぜんぶ、うそだったように笑える日がくる」って思いたい。そういう歌にしたい。


そんな感じでこの曲の骨組みが出来ていきました。


2020年ver.の時、編曲としても入っていただいた木村マサヒデさんの協力のもと、まずはこの曲の大枠をより強いものにしていき、


歌詞やメロディーを秀平さんと2人で話し合い、

それこそ、

紙を広げ、どんどん書いていき

紙を重ね、思いがつのっていく

悩んで悩んで

言葉を変えて換えて替えて


あれも違うこれも違うと共作していきました。


すんごい楽しかった!

でもすんごい難しかった!

だって答えが無限にあって、決定権は全て僕らにあるから、悩んだ。


そんなこんなで07.05までは仕事に行くのも秀平さんの家から直接行ったりして、泊まり込み。

なんとか曲が完成し、投稿動画もぎりっぎりまで撮影して自分で編集して、バッバッ!って出した感じ。

痺れた〜


少し経って

同じ年、2020年。

大切な先輩が亡くなる。


憧れのひとがいなくなって

目指す場所が見えなくなって


どう踠いても、朝って来ちゃうんだなっていう感情にのみこまれた。


秋を迎えて、冬を迎えて、春を迎えて、また夏を迎えて、

未だ変わらない世界状況と、移り変わっていく人々の気持ちの流れに戸惑いながら、心のバランスを保てないまま過ごしていった。


『ぜんぶ、うそ』を完成させよう。

2021年、夏。

再び工藤秀平さんと会い、2番以降の歌詞をつくる。


ずっとご一緒したかった編曲・作曲のレジェンド大久保薫さんにダメもとでお声がけし、ご一緒させていただけることに。


1番の歌は当時の生の声の方がグッとくるのでそのままの音を使って、時間が進んだ声で2番以降を収録。エンジニアの村山晋一郎さんにも加わっていただき音をどんどんまとめていく。


その後MVを考え始めて、

ゆっくりゆっくりではあるけれど

挑戦して挫折して挑戦してを繰り返しながら少しずつ理想へと向かっていく。


MV製作。

クリエイターの永田拓也さんに参加していただき

沢山のエッセンスをいただいた。


アイデアの風呂敷を広げに広げ

そこからどんどん永田さんと厳選していってカタチにしていく


永田さんのセンスや知識が本当にすごくて

丁寧にまとめてくださった絵コンテも、現場で見た映像モニターも素晴らしかった。


今回自費でやっていたこともあり、

完全に手作りなので

現場のスタッフのみなさんのご飯も自分たちで用意して、お弁当の入った袋を両手に「買ってきました〜」としたのも、普段参加させてもらう作品ではやっていただく側だから、今までの経験に凄く感謝した。楽しかった。


そうやって沢山の手に包まれて今回の完成に辿り着いた。

そして2023.07.05に発表。


少し経って

この夏、また大切なひとを失った。

今月末に飲もうねと話していた友人はもう会えない。


残されると、記憶と対話するしかない。
すごく虚しい。

この曲が直接関係あるわけではないけど
時を経て、夏。
進んでいるようで、進んでなくて、でも時間は自然と進んでいて、、

嬉しい楽しいことだけでは本当にない。

言葉に表わす事さえもどうかと思うけど、
今はとてもやるせない気持ちで一杯

このタイミングでまた"今"について考えてる。

忘れ去るんじゃなくて
向き合う形で

今を踏みしめられたらいいな。

そう願う。


yutakoseki...