思い出釣行記 平成22年5月 | 山口県生まれ山口県育ちの釣り師のブログ

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平成22年、親しくさせてもらってる若手船長から誘いがあった。


「高知でキハダ釣らん?」


いきなりでびっくりした。

ジギングの経験はあるが、それは瀬戸内海であり外洋は未経験。

鰤や鰆程度しか大物経験が無いのにマグロ族とは・・・


「タックルは全部貸すよ~。お金と体一つで来て。」

との誘惑にかられ、行くこととなった。


高知沖までが大変だった。

山口県の柳井漁港を出立し、そこから豊後水道を抜けて走るのだ。

長い時間だった・・・

大方6時間は走ったろうか。

豊後水道を抜けて太平洋に出ると、いきなり潮の色が変わる。

スクリューの飛沫の色が白くなる。

船体に付く塩の結晶が大きくなる。


「ああ、太平洋だ・・・」


そんあ感慨を受けた。


漁場に付くと360度水平線の景色が広がった。

瀬戸内海では考えられない。


ポイントに向けてプラグを投げる。

多分タックルは

ロッド ゼニス キャスティズム

リール ソルティガZ

ルアー ドラドスライダーHC

言った通り全部レンタル。


いきなりヒットする。

シイラ・・・

ヒット!

シイラ・・・

ヒット!

シイラ・・・


うーん、シイラ祭りである。

釣るには面白いけど、食べるのには美味しくないお魚。

いや、美味しくないんじゃ無くて旨みが足りない。

フライやムニエルで脂を追加してやらねばらぬ。


暫くシイラがエンドレス。

他のメンバーはジギングに切り替える。

そうするとキメジ(キハダの幼魚)やカツオがぼちぼち喰ってくる。

私は頑なにキャスティング。

一意専心。

馬鹿の一つ覚え。

拙いジャークを繰り返す。


神様はいた。

私のプラグに何かが食らいついた。

シイラとは違い、下に下にもぐり込む。

「マグロ?マグロ?」

皆の注目が集まる。

今までに味わったことの無い引き味。

でもそんなに大きくは無い。

ラインが海中にまっすぐ落ちていたが、巻き上げるのと同時に円を描きだす。

「おお、マグロじゃ!」

船長が声を上げる。

紺碧の海原から上がってきたのは間違いなく鮪族の魚体。

タモに収まったのは5kg程度のキハダ。

やった!

生まれて初めてのキハダ。

感動も一入である。

結局この魚が今回での釣行の最大魚となった。


私をオフショアキャスティングにのめり込ませたこの釣行は思い出深さでは一番である。

魚も小さかった。

タックルも借りものだった。

その後、これより大きいキハダを何本も釣ったがこの魚は格別である。

今年も遠征は行くつもりだが、果たしてどうなる事か・・・