南大東島のサトウキビ運搬専用軌道③ー自転車に乗れないトリが2泊3日で全線を完歩してきた話ーの続き
掘割まで戻ってきた。
けっこういい時間だ、ご飯にしよう。
大東寿司。ずっと食べてみたかったんだよね。
大東寿司は八丈島由来(初期開拓が八丈島民主導だった)で、醤油とみりんをベースにしたタレに漬けた鰆などを、甘めのシャリで握っている。
八丈島の島寿司は辛子で、こちらはワサビというのが大きな違いかな。
飴色の鰆が美しい。
もぐもぐ。おいしい。
さてと、
再び歩き始める
指が示した地点(掘割は右の道路と軌道の交差地点)にそれはあった。
レール!!!
きたー!!
看板もある
ここは「残った」というよりも「残した」という感じなのだろう。
もしかしたら、この看板は少し前にあったというシュガートレイン復活の動きに関連したものなのかもしれない。
ちなみに看板の裏は軌道の痕跡はかけらもない
反対側(西側)も
レールが途切れた先にはなにもない。
傾向がなんとなくわかってきた。
先は長い。地図を見て進む。
んー、この写真どこだっけ。思い出せない。
どの写真も、防風林か道路かサトウキビ畑なんだよね。
確かここはサトウキビ畑の中にある防風林が軌道跡っぽかったような。
そして、一周線は北(集落名)に入るとほぼ道路と同じルートとなる。
このあたりで、かわいい犬と出会った。(が、写真はない)
飼い主の男性も近くで作業をしていたので、軌道跡について伺った。
軌道跡は防風林の場所よりはもう少し道路よりだったという。
大体の場所で軌道跡は石積みで1段高くなっていて、道路は未舗装だったから、雨の日などはぬかるむ道路を嫌って軌道を歩いたもんだよと教えてくれた。
また、道路は水道工事でいっときはどこも工事をしていたという。写真の白線と並行する路盤の線はそのときのものだそうだ。
そして、廃線後はサトウキビ畑がうまくとれるように、改良工事もあったという。
そ、れ、だ。
この遺構のなさは築堤をなくしたとかレールを撤去したとか、そういうもんじゃないなと薄々気づいていた。
おそらく、あえてレールを残した箇所以外は土地改良工事で軌道跡だけではなく、もっと広い範囲でほっくり返されたり均されたりしたのだろう。
これはこの後もなんも無さそうだなぁ。
続く