あまりにも酷い記事を見つけたので、ちょっと書いておきます。

 

 

まず伊藤淳夫氏が、「助成金(税金)をまったく使っていないというのは、ちょっと苦しいと思います。」と言うのは勝手ですが、現在の法律では助成金(政党交付金)の使途に制限はありません。本来は使途に制限のない政党交付金というザル法(とそれを作った自民党)を叩かなければならないのに、松川議員だけを叩くのは筋違いのような気がします。

また、こういった研修旅行や国際会議で、空き時間に(または空き時間を作って)観光地を訪問する日程を組むのはよくある話。以前私が参加したISOの国際会議でも、休日にはASTM主催(もちろん費用は自己負担)の観光プランがいくつか用意されており、開催国への理解を深めてもらえるようになってました。
さらに、この記事で「党の研修旅行に家族を同行させるなんて聞いたことがない」と憤ってましたが、日本でもISOの国際会議に家族(配偶者以外の方は少数でしたが・・・)を自費で同伴している方はおられましたし、海外からの参加者だと家族を同伴されている方もけっこうおられました。そうやって家族ぐるみで交流することで信頼関係を築く、という場面も見てきましたので、家族同伴に特に違和感はありません。
それに「民間企業の出張で、費用を出して家族を同伴させることが認められるんでしょうか」とも言ってますが、仕事の邪魔にならなければ、家族が自費で渡航するのは特に問題にはならないと思います。

上で指摘したことを省くと、この記事で問題にしているのは「仮に松川議員と次女が同じ部屋に宿泊したのなら費用分担をどうしたのか」「松川議員の “公務中” は、次女をホテルに一人で残すわけにもいかないので、日本大使館に預けられていました」の二点になります。
まず「仮に松川議員と・・・」と言うのは単なる推測でありかつ政党交付金の使途に制限はありませんから、問題点として取り上げることはできません。
そうなると問題点は「日本大使館に預けられていた」という一点のみとなります。しかしこの記事は「預けられていた」と書いていますが、預けられていた間に何をしていたのかが書かれていません。
預けられていた間、どこかの部屋でスマホを触っていただけなのか、それとも某首相のご子息のように大使館員をお供にして高級デパートなどを巡っていたのかが、大使館側の負荷を測る基準になると思うのですが、この記事では何も言及されていませんので、何がどれくらい悪かったのかがさっぱりわかりません。結局、松川議員の何が悪かったのかを伝えず、印象操作だけを狙った記事のようです。
ファクトチェックをする時間的な余裕はありませんが、なんか恣意的に松川議員を貶めるようにしているようにしか見えませんね。

うーん、どうでもいいことで論争していますねぇ。

成功の対義語は失敗です。よって「2月17日にH3ロケットを使って『だいち3号』を打ち上げる」という任務は成功しなかったので、「2月17日の打ち上げは失敗」です。
しかし「H3ロケットの打ち上げ試験」は日時が変更になったので「H3ロケットの打ち上げ試験は延期(または中止)」です。だいち3号を打ち上げるという任務とH3ロケットの打ち上げという試験をごちゃまぜにした上で「失敗」なのか「中止」なのかどちらかに決めようとしているように思えてなりません。

正しくは「H3ロケットの打ち上げ試験を兼ねた『だいち3号』の打ち上げを2月17日に予定していたが、17日の『だいち3号』打ち上げには失敗し、H3ロケットの打ち上げ試験は延期(または中止)となった。」ということですね。

「N分N乗」って言葉に少し引っかかってます。理系から考えるとどう考えてもおかしな使い方なんですよね。

そもそも「N分N乗」の「分」は分数の分、「乗」は乗算の乗ってのは少しおかしくないですか?
また一般的に「N乗」は2乗、3乗のように冪(べき)乗を意味します。だからN分N乗だとN分の1の数をN乗する、すなわち(1/N)^Nという式になると考えてしまうんですよね。
それを「Nで割ってNを掛ける」意味だって言われてもねぇ。多分「N分N乗」という日本語を考えた奴は根っからの文系なんでしょう。

Nで割ってNを掛ける場合、「乗」が乗算の乗だとわかるようにするにはそれに対比する割り算(除算)を示す「除」を使って「N除N乗」と書けば良いと思うのですが、人口に膾炙した用語を今から変更するのは無理だろうなぁ。