HSP/HSC プロデューサー 皆川公美子です。
デンマークでのすべてのプログラムを終えて一旦友人宅へもどって爆睡しました。(笑)
デンマークにもいろいろな階層と思想があって、
そのどこにアプローチするかによっても考え方は全く違うけれど、
デンマーク人が社会の育ちのなかで醸されて共有しているやりかた、
みたいなものは確かにあって
そのうち、日本のHSPのみなさまのために
どれを、どう使えば一番いいだろう、そのことばかり考えていまました。
わたしがこれから仕事の上で活かしていこうと思うことを
書いてみようと思います。
①デンマーク人のコミュニティ「居場所」の確約
デンマーク人は自分の居場所を見つける機会にとってもとっても恵まれています。
いろんなコミュニティ=居場所があって
それを国がサポートしている感じ。
みんながそれを必要だと思って
大切にしているメンタリティ。
学校選びしかり、
ユニオン(労働組合)しかり、
街散策で見た老人たちのボートクラブしかり、
家族のヒュゲしかり、
図書館の1000を超えるプログラムしかり、
そしてHSP協会の16の支部しかり、
自分に合った場所を見つける努力をしつづけている人たちで
それが国民のパフォーマンスをあげ、
「心地いい場所」を先生も経営者も被雇用者もこぞって探し続けているような印象を受けます。
(それを国家がシステムとして運用している)
そこにゴールはなくて、あくまでプロセスであり、
そのプロセスこそが人生であるということを共有しているのかもしれません。
デンマーク人は余談だけど、ほんとうに今を生きていましたよ!(笑)
今のことは、今決める。
もちろん日にちの約束はするけれど、その日によきように微調整しようね〜前提です。
もちろんいついつに会おうね、というスケジュール決定はしますけれど
その日によって
「ごめん、ちょっと都合悪くなったわ」
「おっけーじゃ、今度にしよう」
みたいなことはよくあることだし
「この約束どうなってるんだろ・・・」「まあ、行ってみよ」みたいなことも
ほんとたくさん起こる(笑)
絶対にそうでなくてはいけない思想がないので、まあ、一番いいようにそのときに決めればいいじゃん、と思っているのが伝わってくる(笑)
このマインド、大事だよね!( ´ ▽ ` )
と思います。
こうなったらどうしよう、の怖れから離れるということ。
いつも今の自分の状態を感じていること。
そういう中にいるのはわたしにとってとても楽なことでした。
②コミュニティビルドに関して
これからHSPメッセンジャーの組織を支えていこう、
広がりをみんなでやっていこうというとき、
どのようにそのチームを支えていくのかは、
今回の一番見たいことだったかもしれません。
トップダウン方式でない、ねばりづよく対話によってなにかを決めていく交渉方式、というのをデンマークのたくさんの教育機関や働く機関で見ました。
この方法は、一見「さすがデンマーク〜」みたいに見えるけど、
正直運営側にとって時間もかかるしめんどくさい!ことだらけ。(笑)
そしてファシリ側でない人にとっても
「そこまで聞いてこなくていいよ、決めといて」
という雰囲気に日本ではなりやすいことかと思います。
それでも【決定に関して我慢する人が出ない】
【全員の着地点をポジティブに見つけようとする場所の空気が、人々の気持ちをヘルシーに保つ】という良い点があることを見ました。
日本の場合、自分のことを自分で言葉にして表現するということを小さい頃から訓練されてこない=以心伝心文化であったり、学校でも自分を表現するより、場を読んで言うべき時に正しいことを言いましょう、みたいな空気があるので
みんな自分の言いたいことをそれぞれ表現しようと言ったって、
それが居心地いいとは限らない。
けれど大きなコミュニティの流れとして、
この「ヘルシーな心持ちでいられる」というのは、そのコミュニティにとっての
生存問題にかかわると思いました。
勇気をだして対話を促す方式でやっていきたいと思いました。
③その人から何を引き出すか、じゃない。
その人が最高のパフォーマンスを出せるようになる【場作り】に最大のエネルギーを注ぐ。
これは日本でも考えて実行してきたことのひとつですけれど、
今回のデンマーク経験のなかで、このことに半端なくコミットしていこうと再認識をしました。
人はそれぞれ、オリジナルで最高のものを持っている、それは当たり前。
それを「トラスト」という言葉で、デンマーク社会が共有している。
居場所がよければみんなできるんだよね!みたいな。
人によっては、何かのトラウマや人間関係で、それが阻害されている状態のこともあるし、
そういう時期であることもあるし、
人生いろいろある、のだ。
最終的にはその人がもっているオンリーワンなもの、
ユニークなものは
世界を照らす。
それはその人本人がその道と方法を選択したときに、起こる。
まわりが引き出すことは、本質的な意味においては、できない。
要するに何かをできるようにしてあげることはできないと思うんです。
その人が前をむいて何かに向かっていくとか
その人が自分の一番いいところを出していくとかは
当たり前だけどその人にしかできないということを
深く心にとめようと思います。
まわりでサポートするわたしたちは
気持ちを集中して見守る、
そこにいる、ということ。
クロロップフォルケホイスコーレの先生の言葉をもう一度思い出そうと思います。
「何を教えるかじゃなくて、どういう空間で教えるか、そこにパッションがあります」
明日1日、娘のための用事をして
このデンマークで振り返りのダウンタイムを持ち、
あさってのお昼にコペンハーゲンを発ちます。
11月9日にデンマーク報告会をサンクチュアリ出版さんのホールで
HSPのお話も含め、
サンクチュアリ出版さんでの告知がでたら