居心地のよさは、人のパフォーマンスをグングンあげる〜デンマークで出会った常識 | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

HSP/HSC プロデューサー 皆川公美子です。

 
デンマークに行って、はっきりわかったことがいくつかあります。
(もう少しの間デンマークのレビューを織り込むことをお許しくださいね)

その一つは、人が生きていくのには、
心地よさと言うものが絶対に必要であるということ。
 
それは幸せ〜という概念だけじゃなくて
仕事のパフォーマンスをあげるのにも必要であるということ。
 
 
え?そんなの当たり前じゃん?と思われますか?
そう思われたあなたは、以下の記事は必要ない
すばらしい生活を送っていらっしゃると思います。
 
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(デンマークの裏名所、クリスチャニア というヒッピー共同体のような
ところでであった草花のオブジェ)
 
 
今回まわった学校の先生方は、口々にそのことをおっしゃっていました。

・居心地がよくなくちゃ勉強なんてできない。
・学校でその子にとっての居心地の良さは、何なのかいつも考えている。
・その子にとっての居心地の良さを確保するには、ほんの細かいことでカバーできることがたくさんある。
 
 
学校に通っている間【居心地が良い】と言うキーワードを言われたことがない私は、
とてもとても新鮮にこの言葉を聞きました。


その背景には
「居心地が良くなければ、その人のパフォーマンスなんて上りっこないでしょう」
と言う社会の共通認識があります。
 
 
 
そしてそのまた背景には
もれなく全員がパフォーマンスが上がる社会でないと(全員が良い納税者に育たないと)
世界の中でやっていけない、と言う小国ならではの切実な事情があります。
(デンマークの人口は日本の20分の1です)
 
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その人が居心地良くリラックスしていて初めて
その人の本当の力が出る。
または本当に好きなことを追求できる。
 
 
【国や学校やシステムは
一人ひとりのパフォーマンスを上げるために
居心地の良さを提供するのが義務。】

そこまで突き詰めているのですね。
 
 
・・・・・・・・
 
日本では、個人の居心地の良さは
それほど大切にされているとは言えません。
居心地?
そんなことより今期の売り上げ考えて。
と言われるのが普通でしょう。
居心地と売り上げのあいだに相関関係があると考えているひとは
まだまだ少ないです。
(グーグルのマインドフルネスは大企業として最初にそこに
特化したかもしれません。居心地、という切り口とはちょっと角度違うかもですが)
 
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日本の歴史の中で【個人】よりも【家】と言う単位、
家よりも【藩】という単位を上位に位置づける、習慣がありました。


それはデンマークのように、周りを幾多もの国に囲まれ、
いつも侵略の危機にさらされている国とは違い、
日本は完全なる島国で、周りを囲む海に守られてきて、
国を治めることに特化して発達してきたと言う事情があることも関係あるかもしれません。
 
一人ひとりのパフォーマンスが上がり
国として他の国々と肩を並べて競いやっていくよりも、
1つの国の内側を平和にしておくことの方が大事だったんです。
 
 
それは、どちらが良くてどちらが劣っていると言う議論ではなく、
違いと言う概念の中での議論として捉えるべきでしょう。
日本にもいいところはいーーーーーっぱいあります。
 
 
私たちがこれまで自分の内側で何が起こっているかより、
外側の事情=外圧に特化して対応してきたのは、
なぜだろうと、デンマークから帰国してから考えていました。
 
 

小さい頃から
人に迷惑をかけてはいけない
周りの人とうまくやっていきなさい
優しい人になりなさい
 
そう言われてきた人は多いと思いますが、

自分の心地よさを追求しなさい と
 
言われて育った人はあまりいないのではないかと思います。
 
 
 
HSP協会会長のアテナさんもこのことを繰り返し強調しておられました。
自分の内側の欲求に丁寧に答えること。
自分の内側の欲求に丁寧に答えていいのだと自分に許すこと。
それこそがHSPにとってとても大切なことであると。
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逆に言うと、生きづらさを抱えながら生きていくのは、大変なだけではなくて
どんどん人を追い詰めていきます。
 

人は追い詰められると自分を守るために神経のセイフティー機能が働き
思考をストップさせて自分が消耗するのを防ぎますね。
あまりに大変な状態と向き合うと、
人は考えるのはやめますよね。あれです。
 
 
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自分の内側がどんな感じでいるのか、
自分の体はどんな心地よさを求めているのか、
それを丁寧に感じとっていくこと
私たちも習慣にして行きませんか。


それこそが、自分がどこで自分の仕事を見つけられるか、
どこに生きがいと生き生きとした時間の持てる場所があるか、
そのことへの道しるべになると確信しています。
自分のすべての目がいきいきと開くのです。
 
 
自分の外側の世界に意識を向けることももちろん大事。
でもバランスとして
これまでは外側がほとんどで
内側に向けてきたセンサーの割合はとても小さくないでしょうか。
 
自分の内側に向けるセンサーの事は、これからも書いていきますね。
 
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11月9日(日)11時〜
サンクチュアリ出版さん@東京・東大前 にて
デンマーク報告会を開催します。
 
居心地のよい幸せな仕事と生活を手に入れる
〜幸せ国デンマークの生活から日常に活かすエッセンスを
ということをお伝えできたらなと思います。
 
募集までもう少しお待ちください!
 
 
 
 
 
今回デンマークドキュメンタリをとっていただいた宮部監督と
コペンハーゲン大学海野さん。