ためしにきいてみるけど、2月とか、忙しいの?
舞台でてみないかなと。



と、拓馬から連絡が来たのはなんと今年に入ってからでした。



再演なんよ、
前は男の子の役だったけど、
ともよありかなって、



そんなふわぁっとしたお誘い。
公演日程さえ開けてくれたらと拓馬が言ってくれるので大御所のような稽古スケジュールを組んでいただくというとてつもなく偉そうな感じ引き受けました。
だってどうしても出たかったから。

ワクワクいっぱいで足を踏み入れた"おぼんろ"という空間は、みんながそこを愛していてあったかくて優しくて。
でもそれぞれの仕事にはストイックなとてもクリエイティヴな風がまわっていて。
出会えて幸せだと感じてばかりの時間でした。



お出迎えとお見送りについて。

特殊な形であったと思います。
みんなびっくりしたと思います。
今回、全自由席だったので
私たち語り部は開演45分前から来てくださる皆様のお席を私たち自身でご案内させていただいていました。
それが"おぼんろ流"なのです。

身近な人たちからは、開幕前にちゃんと注意事項を文章で提示した方がいいと助言をいただいたりもしました。
でも、わたしは開幕前に文章で
「あれはやめてください、これはやめてください」とは言わないことにしました。
結果、困ったことがゼロだったとは言えません。言えないけど、でも。
そのおかげでとっても素敵な空間が広がったことに間違いはなかったと思っています。

拓馬が言ったんです。
友達に面白い話を教えてあげてあげる時のように来てくれるみなさんにおはなしをしたいのだと。

だから、目に見える形で注意事項を提示することであの時間をパフォーマンスにすることは決してしたくなかった。
そしてその言葉を信じてよかった。
本当にそんなつもりで公演ができたので、緊張とか全くしなかった。とてもとても楽しくて。
もちろん苦しいシーンも盛りだくさんでのお話だったのだけれど終演後の心が"空っぽ"というより"たぷたぷ"っていうのはなかなかに初体験でした。これは客席とステージを分けないおぼんろ流だったからいただけた気持ちだと感じます。




そしてある意味360度を超えるあのステージ。
舞台での芝居を本格的に復帰してまだ一年にも満たない私には正直とても荷が重くて、最後まで悩み続けました。
公演が始まってからも毎日先輩方に相談して帰って台本読んで悩んでを繰り返しました。
まだまだのまま終わってしまった部分だってあるかと思います。
でも公演が終わった後拓馬が

ともよってさ、ほんとに素敵な役者なんだなぁ。
あはは〜笑

ってへらへらっと言ってくれたんです。
あーよかった…
苦しんでもがいて、よかった。
またいつかこの空間に帰ってこれるように明日からも愛情満タンで生きていこうって思いました。


今日健ちゃんこと鎌苅健太さんも最後挨拶でおっしゃっていましたが、倍々ゲームでどんどんこの世界を広い世界にしていこうというお話。
みんなでワイワイ作っていきたい。
せっかく携わらせてもらえたこの素敵な縁は絶対だと思う。
みんなで。
みんなでどんどん巻き込んで。
キラキラした物語をたくさんたくさん共有して。
みんなできらめいていけたらどんなに素敵かしら。


ね。
もう、なんか明日がきらめいてきた。


しあわせなしあわせな四日間でした。
本当に本当にありがとうござました。

おぼんろ第17回本公演

「ビョードロ〜月色の森で抱きよせて〜」

これにて閉幕!!!