キ上の空論 『紺屋の明後日』
本日無事全公演終演。



どうしたって現代の私たちには避けて通れない問題だった。
私自身も多分無意識にほんのりほんのりかわしながら生きてきたことで…
今回は、"それ"に面と向かって向き合わなくてはいけない役だった。
初めて台本を読んだ時、ちょっとくじけそうだった。



全ての作品との出会いは縁と運だと思っているけど、今回もそう。


7月22日のブログに書いた言葉は
心からの言葉だし、後悔もしてないけど、もちろんあのブログが全てではなくて。
もちろん。



今回、『絵美』という、自分では思いつかない発想の持ち主の女性への理解を深めるなかで改めてたくさんのことを考え、悩み、、、、

でも、
でもでもでもでもでも千秋楽まで向き合ってから改めてそのことを考えた時、
私はいまもう一度あの時に戻ってなにかみんなに言葉を届けようと思ってもと同じ言葉を届けると思った。

さらに力強く、同じ言葉を届けると思う。
それはわたしが、わたしだから。
わたしはそうあらなくてはいけないと、思った。




最後のシーンに出る前、ずっとずっと考えた。
忘れたい、忘れたくない。
許してしまいたい、絶対許したくない。
とらわれていたい、とらわれていたくない。




作演出の中島さんが選んだのはきっとどれでもなくて『ひきずっていく』ということだったのかなと思う。
重い荷物を抱えて立ち往生するわけでも、
前に進むために荷物の重みを無視しようとするわけでもなく、
ひとつひとつの荷物の重みを感じながらも前にすすむ、ひきずって、いく。




だって、今日も今日がはじまるから。
大切に前向きに、ひきずっていこうと思う。



また演劇に、教えてもらった。



ご来場いただいた全ての皆さま、ほんとうにありがとうございました。
愛を込めて。