太陽の陽射しはまだ爛々としているけれど、
風の心地はすっかり秋色。
今年は長く秋を味わえそうだとにんまり顔で街を歩く。秋は好き。


気温と、食べ物。
さつまいもに栗、かぼちゃ、秋刀魚。
美味しいものはたくさんあるけど実は内緒だけれど秋茄子が特に好き。
じっくりと火を通してとろとろになったお茄子さまの前では悪いことなんて1つもできない。
ひれ伏してしまう。


夏のお野菜な気がするけれど、やっぱりわたしは秋のお茄子がとてもすき。
もちろん夏のお茄子の好きだけど、夏のお茄子はなにかと組み合わせてどうにか調理したものばかり食べている気がする。
お茄子をお茄子として主役に食べるのは夏よりも秋の方が圧倒的に多い。
それは「もうそろそろお茄子が食べられなくなるぞ」という付加価値によるものかもしれないし、ほんとうに味が好きだからということかもしれないし、よくわからないけど。
好きなものは好きなのである。
丸々コロコロふくふくとした秋のお茄子が好きなのである。



この前なんて大好きな姉・芹澤優と急に「会おう!」となって、2人で美味しいごはんを食べに言ったのだけれど。
秋の風、夕暮れ、優ちゃんという素晴らしい状況柔らかめの日本酒ととろとろのお茄子を頂いてしまってわたしは溶けて消えそうになった。
全部ぜんぶ体にスッと染み入るものばかりで、優ちゃんの笑顔が眩しかった。









わたしもあんな人になりたいなあ。
心の底から、そう思う。
お茄子のように優ちゃんのように、
優しく美味しくとろりとろりとあったかく生きていきたい。