一日一品江戸料理―291「鯛の香物酢」(『鯛百珍料理秘密箱』より)
花嵐が去ったと思ったら、あっという間に桜が咲き始めましたね。
今回ご紹介するのは、江戸時代に起こった料理本ブームの真っただ中の天明5年(1785年)、
鯛料理のレシピばかりを99品目も集めた、『鯛百珍料理秘密箱』に掲載されている料理です。
たくあんが入っているので、味付けは塩と酢だけ…と、とてもシンプル。
思わずお花見に持って行きたくなるような、色鮮やかな鯛のばら寿司の紹介です。
「鯛の香物酢《こうものすし》」(『鯛百珍料理秘密箱』より)
■材料
・鯛(サク)…1パック
・酢…大さじ1
・塩…1つまみ
※塩の代わりにこぶ茶を絡めると、昆布〆のような味になります
・米…2カップ
・水…適量
・だし昆布…10cm角程度
・酢…大さじ2.5
・塩…小さじ1
・たくあん…7cm幅
・三つ葉…適量
・摺り白胡麻…大さじ2
■作り方
1)鯛は3mm幅に切り、塩を振って30分ほど置き、酢を絡める。
2)洗米に水とだし昆布を加えて炊く。
3)たくあんは千切りにして水にさらし、水気を絞っておく。
三つ葉は小口切りに。
4)ごはんが炊けたら、合わせ酢(酢と塩)を全体にかけて、
手早く混ぜて冷ましてから、1と3を混ぜ、器に盛って