ジャッキー・チェンの最新作。

『絶地逃亡』。

 

あいかわらずの安定感で、安心して観ていられる。

展開は、次々と想像通りになっていくのだけれど、笑、それでもおもしろくて笑う。

(ラストは、思いもよらなかったけど。)

それに、いろんな道具や小物を使ってのアクションで笑わせてくれるのは、ジャッキーの映画ならではで、よく工夫されている。アイデアがよくわいてくるなあと、関心するわ。

 

そして、ジャッキーの映画は、見終わった後がいつも清々しいし元気になる。

ジャッキー・チェンという人は、つねに正々堂々と「勧善懲悪」を謳う。人間の善性というものを心底信じてるんだろうなと感じる。

この世には、人種や性別、年齢などを越えた普遍的な「正しさ」や「正義」がある。それによって生きていれば、どこへいっても、誰と対峙しても、正々堂々と向き合って分かり合えるという、人への信頼感がゆるぎないんだろう。

 

人って、大人になるにつれて、ちょっとずるく立ち回ってしまったりする。それは決して悪いばかりではないと思うのだけれど、少しずつ心にホコリがかかっていくような、鈍くなっていくような気がする。それを、ジャッキーの映画は、笑わせてくれながら、さらっと払ってくれる。おしつけがましくないところがいい。

それが、ジャッキーの映画の魅力だし、スタントなしでがんばる彼の姿勢や人柄と結びついて、彼の映画ならまた見に行こうと思わせてくれるんだなあ。

 

ジャッキー・チェンは、62歳。

いつまでも、映画を作ってほしい監督で俳優の1人ですね。

 

あらすじ

9年前のこと、香港警察の陈港生(ジャッキー・チェン、成龙)は、捜査中に、目の前でパートナーの白志勇(エリック・ツァン、曾志伟)に死なれてしまった。その時に「娘を頼む」と腕時計を形見に渡されて、それをいつも身につけていた。

 

9年が経ち、現在。

娘の白舒・サマンサ(ファン・ピンピン、范冰冰)は、立派な娘に育っていた。(←あの父親からこんな美人な娘が。。。おかしいやろ!と、つっこむわ〜。笑。)

ある日、彼女が、潜入捜査のようにしてカジノにいた所、1人の男性がナンパしてきた。その男性・コーナー(Johnny Knoxville)は、サマンサに一目惚れだったが、あと一息でいいかんじ・・・というところで、ロシアからの追っ手に捕まってしまい、ロシアに連れ去られてしまう。

 

そして、陈港生はコーナーを追って、ロシアへと行った。

というのは、コーナーがカジノの中を逃げていたとき、偶然1人の女性からスマホを渡されたのだ。それは、王卫东(赵文瑄 )という香港の大物政治家? 実業家? の悪事の証拠が入ったスマホだったのだ。陈港生は、スマホを取り戻すのが使命だ。

 

(ここまでのところで、カジノで大暴れ、ロシアでも強面の大男と大女と戦いまくって、アクション全開です!!)

 

コーナーは、ボスの娘を妊娠させ、責任を取れと迫られていた。そこに陈港生が来たので、一緒になって逃げ出すのだ。しかし、香港に戻れば警察に捕まってしまうから戻りたくはない。それで、陈港生のパスポートを燃やしてしまう。笑。

 

パスポートがなくなり、正規のルートで帰れなくなった陈港生は、コーナーを手錠でつなぎながら、ロシアから陸路で国境を越えて、モンゴルから中国へ入って、香港へ帰ろうとする。(←大使館で再発行しろ!と思う。警察なんだからさあ。笑)

 

でも、ここからが珍道中。いろんなことがあり、楽しい。笑。こんな旅したいわーと思いながら見ていた。

 

そして苦労の末、陈港生とコーナーは香港へ戻ってくる。だが、スマホは王卫东の指紋では開かなかった。そのため、陈港生が王卫东へ無実の罪を着せようとしてると、逆に反撃されてしまう。その上、サマンサが、敵に捕われてしまった。

 

正体が分からない敵に、サマンサと引き換えにスマホを返す約束をした陈港生は、指定された港へやってやってきた。

すると、そこに姿を現したのは、王卫东との陈港生の上官(警察の偉い人)だった。彼らは密かに繋がっていたのだ。

そこで、また激しいアクションがあり、さらに本当の黒幕が出てくる・・・。コカインを密売している組織だったのだ。

 

陈港生は、サマンサを救い、彼らを逮捕することができるのか、コーナーやロシアからの追ってが入り乱れての、最後の戦いが始まった・・・。

 

 

3Dの意味って・・・

3Dメガネをかけて見たんだけれど、別にそんなのなくても十分迫力あると思う。

最近中国では、3Dにするだけで料金が倍くらい高くなる。

つまり、収益も上がるし、メディアに発表する売り上げも高くなって面子があるので、なんでもかんでも3Dにしたがる傾向があるんじゃないのか。

 

わたしは、近眼なので映画の時はメガネをかける。3Dだと、さらにその上からメガネをして二重になるので、うざったい。やめてほしいですわ。同じような人、たくさんいるんじゃないでしょうか。それに、3Dじゃなくても、十分たのしめますってば。

 

 

さて、それはいいとして、この映画も、いつも通りNG集がついている。

中国では、エンドクレジットの最後まで見ている人は珍しい。わたしの見た所、99%はエンドクレジットは見ないで帰っていく。

でも、さすがに、この映画は100%の人が座って最後まで見ていた。笑。

 

ジャッキー・チェンは、あいかわらず、あちこち打って、ケガしながらも笑いながらやっていた。えらいなあ。

最近、ジェット・リーが、実はもう体がぼろぼろで引退すると宣言したところだったので、ジャッキーは大丈夫なのかと心配になった。いつまでもスクリーンで見たいけれど、体は大切にしてほしい。世界に1つしかないんだから。

 

そんなこと思いながら、映画館で涼みました。

納得クオリティーのジャッキー・チェンの映画でした。

 

 

*写真は、百度からお借りしています。
*このブログは個人的なもので使用している画像、 動画等の著作権はその著作権元にありその権利を 侵害するものではありません。