エイプリルフールに合わせて作られた映画

ポスター上の方「愚人节(節)」とあるが、これがエイプリルフールの中国語である。

 

 

なぜ、エイプリルフールに焦点が当たっているのかが不明・・・。

 

というのは、エイプリルフールというのは、その日に限ってウソをついてもいいですよという日だけれど、この主人公は、つねに大風呂敷の嘘をついているのだ。

ストーリーは、主人公が、ある日いつものように思いつきで言ったデタラメが、偶然にも本当になってしまいトラブルに巻き込まれていくというものだ。

 

いつも嘘など言わない人が、エイプリルフールだからとついた嘘が偶然本当になってしまい大変な事態に・・・というなら分かるけど、少しでも話題にしたかったのか、エイプリルフールにこじつけなくてもいいのではないかと思いながら見てた。

 

でも、面白い映画ではあった。笑えます。

 

 

主演は、二人転(アーレンジョアン、という中国東北地方のお笑いの伝統芸能)から俳優になった小沈阳(陽);シャオ・シェンヤンだ。コメディアンというより、お笑い芸人というかんじで(←わたし個人の見解)、おとぼけとスマートさを併せ持った俳優だ。

彼のファンらしき人がたくさん見にきていて、最初から待ち構えて爆笑してる人多数だった。笑。

 

 

あらすじ

夏至;シャー・ジー(小沈阳;シャオ・シェンヤン)は、若い頃からほら吹きで、嘘ばかりついている。

妻(罗海琼;ルオ・ハイチョン)は愛想をつかして離婚、娘の小天;シャオテン(顾语涵 ;クー・ユハン)を連れて出て行ってしまった。今は金持ちの恋人ができ、オーストラリアへ移住する予定だ。

 

夏至はさぞしょぼくれているかと思うと、カフェレストランのオーナー印小雪(陈意涵;アイビー・チェン)といい仲である。彼女のカフェに行っては、みんなにうさん臭い話しをしている。

 

 

例えば、サダムフセインは死ぬ前に秘密で財産を隠したが、結局その場所はわからないままになっていて、それを捜しに行く、俺は将来大金持ちだ・・・みたいな話しだ。

 

 

ある日、店の前を3人の男性が通っていった。それを見た夏至は、あれは誘拐だ、真ん中の男が連れ去られているなどと、まったくの想像で適当に言う。

実は、それは本当の誘拐事件だったのだが、夏至はそんなことは知らない。

 

数日後には、誘拐された男はもう殺されてるよ、などと、また彼が想像しただけの嘘八百を言うのだが、偶然にも、誘拐グループの一員がカフェでそれを聞いていた。そして、なんでこの男は知ってるんだ? ということになる。

 

誘拐グループは、誘拐した男から何か(←最後まで何か分からないんだけど、笑)を取り戻したいのだが、聞き出す前に間違って殺してしまい困っていたのだ。

夏至が事情を知っていると勘違いした誘拐犯たちは、夏至が警察に通報する前に彼を殺さなくてはと焦り、グループの下っ端2人が夏至を殺しにやってくる・・・。

 

殺し屋2人は、夏至の部屋に侵入しガスの栓を開けようとするが、料金が払ってなくてガスが止まっていたり、カフェにいる夏至を銃で撃ったりするのだが、どれも失敗。

夏至は危険を感じて警察に行くが、どうして自分が狙われているのか、だれが狙っているのか分からない。でも、誘拐犯を目撃したからじゃないかと推測。でも、警官は取り合ってくれない。

 

 

しかし、夏至はついに暗殺者たちと部屋で対面してしまう。激闘の末なんとか逃げて警察に駆け込むが、部屋に戻ると部屋は何事もなかったかのように片付いている。それで、また警察からは信用をなくしてしまう。嘘ばかり言うんじゃないと。

 

夏至は、仕方なく別れた妻の所へ、一晩だけ泊めてくれと転がり込む。元妻は、いやがりながらも泊めてくれるが、そこで娘と相談し、自分が犯人をおびき出すから、娘に警察を連れて来てくれと頼む。

 

右の男性、別れた妻の恋人役が、この映画の監督、刘仪伟(劉儀偉);リュウ・イウェイです。

 

翌日、犯人たちに追われた夏至は、トイレで犯人たちを気絶させ、約束の場所で落ち合った娘と警官たちを連れて引き返してくる。しかし、犯人たちは逃げた後。そして、また信用をなくし・・・。

 

ところが、娘と歩く帰り道、夏至と娘は犯人たちに誘拐されてしまうのだ・・・。

娘が帰ってこないので、元妻は警察に連絡。やっと警察も動くことになるのだが、一体二人がどこにいるのか・・・。

 

 

 

 

基本コントですから

全体的に、ワンシーンずつコントである。笑。

勘違いに次ぐ勘違いで、犯人たちがどんどんヒートアップしていくのに、ちっとも夏至を殺せないというところがこの話しの笑いの肝であり、誘拐された後は、娘だけは守ろうと必死に犯人たちと交渉する夏至の親としての愛情が胸を温かくする。

 

犯人グループに誘拐された後、夏至が犯人たちに作り話の嘘を話し、彼らを仲間割れさせてしまうところは、嘘の妙である。嘘は自分を助けてくれることもあるという。

 

 

でも、コメディですから、笑って終わり。そこが、いいところ。

深く考えなくても楽しめる映画です。

(でも、日本公開はなさそうだなあ・・・。)

 

 

 

 

 

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