*『幕後玩家』;英語の題名なし。

 

 

突然誘拐されて、AorB、どっちを選びますか? というゲームに参加させられ、犯人の目的も分からないまま、人生をもてあそばれるというお話。

 

見てる途中で、正直犯人が分かっちゃったのだけれど、凝った作りが私を疲れさせたわ。笑。

好みというものがあるので、こういうのが好きという人はいると思う。そういう人がいなかったら、誰も作ろうとは思わない。でも、必然性を感じない無理な展開に感じて、ちっとも心に響かなかった・・・。←個人の見解です。

 

感想は、最後に。最初にあらすじを紹介。

 

 

あらすじ

钟小年(鐘小年);ジョン・シャオニエン(徐峥;シュ・ジェン)←ポスターの男性、は、知人と組んで株価操作をし、大金持ちになった。その過程で、一緒に組んでいた曾广文(曾広文);ツォン;グアンウェン(任达华(任達華);シモン・ヤン)が自殺してしまい、彼の分も自分のものにしてしまった。

 

数年が経ち、鐘小年は有名な会社の社長になっていた。

豪邸に住んではいるが、妻の魏思蒙;ウェイ・スーマン(王丽坤;ワン・リークン)との仲はぎくしゃくしていた。妻は、貧乏だった頃の方が幸せだった、あなたは変わってしまった、と言い、家を出て行ってしまう。

 

妻は、今でも貧乏時代に食べていたワンタンが好き。

行きつけの食堂に行き、ポットに入れてもらってくる。豪邸に似合わない・・・。

 

妻を愛している鐘小年は、オークションででっかいダイヤモンドを競り落とす。

・・・のだが、愛ゆえかと思うと、実は、マネーロンダリング。裏のお金を洗濯するためだった。それも、庄艺(庄芸);ジュアン・イー(朱珠;ジュ・ジュ)という女性社長と組んで、ここでも不正に値段をつり上げていた。

 

そして、ダイヤを持って家に帰ると妻はもちろんいなくて、ふて寝。

翌朝になると、なぜか窓は木材で埋められドアは開かず。家に閉じ込められてしまった。

壁に埋め込まれたテレビが勝手に点くと、そこには朝のニュースが映り、自分が海外で行方不明になって死亡したのではないかと言われていた。それは違うと電話しようとすると、電波がない。

 

そして、テレビの画面が突然変わると、なぜか部屋にある無線機から機械で変えられた音声が聞こえ、鐘小年に AorB の質問を出してくる。

その質問は、どちらを選べば助かるというようなものでもなく、でも、選ばないとどんな目にあうか分からないという過酷なものだった。

 

相手の正体も目的も分からないうち、部屋が急に暑くなったり寒くなったり、水も食べ物もない。鐘小年は、天井の排気口に上がり、中を這い伝って外にでようと試みるが失敗。結局分かったのは、部屋は土の中に埋まっているということだった。

自宅にまったくそっくりに作った、地下の部屋なのだ。

 

一体誰が何の目的で? と思うのだが(思ってるのは、観客のわたしです、笑)、ここまでではヒントもなし。

で、鐘小年は無線機でなんとか、つながる周波数を探し出し、その人物に助けを求める。それは、たまたま近くで取材していた1人の記者だった。

記者は助ける代わりに取材をさせて欲しいと条件を出し、鐘小年を地下から救い出す。その場所は、人里離れた山の中だった。

 

そこから鐘小年は、警察の手など借りずに、自力で犯人を探し出そうとするのだが、彼が死んだと聞いて財産を奪おうとする秘書や仕事仲間や、いろんな人物が入り乱れる中、逆に、犯人はまた鐘小年に連絡をしてきて、妻を人質に取り、再び AorB の問題を出してくるのだ・・・。(この時には、問題というより、脅迫になってます)

妻を救おうと必死の鐘小年だが、果して犯人の目的は何なのか、妻を救うことができるのか・・・。

 

 

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映画には、物語の力というものがあると思う。

そういう映画だと、物語に引き込まれてしまい夢中で見る。見終わった後も余韻があって、人とその映画の話しをしたくなるような、そんな映画。

 

『幕后玩家』は、残念ながら、そういう映画ではなかった。

サスペンスなので、ネタバレしたら面白くないだろうからストーリーは書かないが、結局、コアなところはよくあるストーリーなのだ。だから、ちょっと凝った目新しさを狙おうと思ったのかもしれないが、いやいや、突然理不尽な状況に巻き込まれるというパターンも、もう珍しくもないぞ。

 

 

私が、小説や映画を好きなのは、物語好きだからなのだと思う。

物語に、心さらわれたい!

物語力のある映画に、ハマりたい!

 

主演で監督の徐峥には、その力があるはず。監督第一作目の『泰囧』(邦題;ロスト・イン・タイランド)、あんなに面白かったじゃないか。第一作目に、その才能って集約されるものじゃないか。

 

次回作に期待する。

ストレートに、ラストまで連れて行ってください。

 

 

 

*写真は、百度、Mtime时光网からお借りしています。
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