稜線を歩きちょうど行き止まりになったが、下にはダムが見えた。



ほんの少しだけ登るつもりが、こんな所まで来てしまったwww



ヤッホー!!と言いたい所だが、恥ずかしいので…あっ!!と大きい声でこだまを確認する。
でもめっちゃ景色が良くて今日の目的がもうこれで良いかななんて思った程ww



再び稜線歩きを開始する。
しばらくして上を見上げると岩が絶妙な角度で重なり合ってバランスを保っているじゃないの。



崖をよじ登る。
この先に双晶がある!そう信じて俺は突き進んだ。
何故なら人の踏み込んでない場所にこそ、あるに違いない…と!



段々と道も無くなり、足場は悪く…脆い木が行く手を阻む。



まだまだ上がありそうだが…登れそうにも無く…道も無い…。
回り込んでみるか。



石は滑らかで掴む所が全く無い。
素手で触るとトゥルトゥルしてぎんもぢい゛い゛い゛!!

そんなことよりも、道は無いものか??
唯一行けそうな雰囲気がある枯れ葉が堆積し樹が複雑に絡み合ってる隙間の中を無理矢理押し通り、崖づたいに慎重に一歩ずつ進んでいった…その時だった。



踏んだ瞬間にけたたましい音と共に、足場が崩れ落ちた。
ヤバい!!と思った瞬間には落下は始まっていた。
すかさず手を伸ばして岩場を掴んだ。
そのあがきもむなしく…今度は落石が迫ってきた。
事故の瞬間にスローモーションになる。
これは何度か経験はしていた。

この時の落石もそうだった。
いや落ちた瞬間からと言った方が正しいだろうか。
落ちる時に本当に終わったと思った。
しかし、樹が俺の体を包み込み守ってくれたのだ。

崖下への落下は免れた。
だが…落石はゆっくりながらも近づいてくる。
体を捻って避けることもできた、しかしもしよけたらその反動で樹が折れて落下するかもしれないと思ったら…選択は2つしか無かった。

顔面に当てるか、頭に当てるか…不思議なものでこのスローモーションになっている時は選択する時間が一瞬だがある!
事故った事のある知人に聞くと確かに、あるある!と言う。

話は戻るが…頭に当てる事にした。
来る来る…ッッ!!

当たる瞬間と現実に戻る瞬間は一瞬で、鈍い音と共に痛みが襲ってきた。
本当に死ぬんじゃないかと思った…。

そして登ろうとした瞬間またも滑り落ちた。
回りにある樹はほとんどが折れてしまう。
もう時間は無い…最後の気力を振り絞り、なんとか元の場所に戻る事ができた。

体は震え…足はガクガク…。
でも何となく感じた。
俺は…守られている…ッッ!!
そうだ…生きて帰れる事に感謝しよう。



心が折れてチャクラもほとんど無くなってしまったので、下山した。
帰り際に周辺を探索すると…ッッ!!
まさかのもう1つの登山口?があった…。

ここだ!ここだったんだ!
もはや登る気力も無く…悔しさを噛み締めてリベンジを誓ったのだった。
今日の事を教訓としてまた頑張ろう。

それにしても本当に生きてて良かったwww

住所:南牧村の三ツ岩岳