知らなきゃ損する!弁護士の選び方・使い方blogーLawyers Watchー

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法律関係の職場で働いたことがある筆者が、弁護士さんから聞いた話を中心に法曹界の実情を書いていきます。法律の基本的な知識を得たり、弁護士事務所の使い方・選び方の参考にして下さい。

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知らなきゃ損する!弁護士の選び方・使い方blog―lawyers Watch―のLW管理人です。


当ブログは弁護士の選び方について解説していますが 「四大法律事務所出身の弁護士を選ぶのがお勧めです!(優秀な弁護士・勝てる弁護士の選び方)」弁護士の選び方のおすすめ記事です。


今回は9月8日に司法試験の合格発表があったようですが、同時に司法試験漏えい問題が発覚したらしいので取り上げてみました。



1 司法試験の合格発表


今年の司法試験の結果は、法務省によって9月8日に発表されました。8016人の受験生に対して合格者は1850人であり、合格率は約23%でした。合格者の皆さまはおめでとうございます。


合格者を年齢別にみると、平均年齢が29.1歳、最高年齢が68歳であり、男性が約80%、女性が約20%ということのようです。なお、「最強の弁護士事務所とはー大規模事務所に所属する弁護士が最強である理由」 のとおり、初任給が1000万円を超える四大法律事務所の弁護士は司法試験合格は24歳であり、合格者平均年齢の約29歳より、5年も早く合格していることから四大法律事務所の弁護士が優秀であることが分かります。


単純に比べて、同じ年齢であれば、四大法律事務所の弁護士は普通の弁護士より5年分の経験豊富だということになります。 なお、司法試験漏えい問題は合格者の判定には影響がないとのことです。


2 司法試験漏えい問題


9月8日は合格発表と同時に司法試験漏えい問題が発覚しました。

司法試験漏えい問題は、明治大学法科大学院の青柳幸一教授(67)が教え子の20代女性に試験問題を漏えいし、論文の書き方まで指導していたという問題です。


法務省の司法試験委員会は、考査委員は非常勤の国家公務員として守秘義務が課せられていることから国家公務員法違反(守秘義務違反)容疑で青柳教授を東京地検に告発しました。


青柳教授が漏えいした司法試験の問題は「公法系科目」の第一問であり、ある大学院生が市の採掘事業に反対意見を持っていたことを理由に市の職員として採用されなかったのは差別に当たり、憲法上の問題があると訴えて裁判を起こすという内容だということです。

法試験漏えいが発覚した経緯は、この女性の論文試験の答案は、問題を事前に知っていなければ書けないほど優れた内容であり、突出した得点であったため不審に思った考査委員から法務省に情報が寄せられたためだということです。


青柳教授に他の法科大学院で教えを受けていた学生は、「今回の設問は“平等”権について取り上げているのに、その内容を漏えいするとは不平等な話で信じられないです」と秀逸なコメントをしているようです。

また、毎日新聞(2015年09月08日 11時38分)の記事によれば、明治大学法科大学院生の男性から、青柳教授について「女子学生を高級な食事に誘う」ことで評判だったとも言われているようです。

67歳の男性教授が20代女性に対して便宜を図ったのであり、とくに司法試験漏えいというと男性教授の人生を賭けたリスクがあるのですから、このようなリスクを踏まえても問題を教えたくなる何かがあったのではないかと邪推してしまいますね。


司法試験漏えい問題は、公平に行われるべき試験のはずが(親密な関係にあるだろう)女性を優遇した不平等が行われたものであり、その試験内容が平等権に関するものであるというのですから何ともお粗末な話です。


3 司法試験後の就職活動


司法試験の合格発表後は就職活動がスタートします。



四大法律事務所に就職する学生は、司法試験に合格して当たり前の実力者であり、1000万円超の初任給が保証されています。そのため、「四大法律事務所の採用活動・就職活動の裏事情 」のとおり、司法試験の合格発表前に就職活動が終わり内定を得るようです



四大法律事務所の就職活動に失敗してしまう学生は、司法試験に合格できない可能性が高いことになるため、司法試験合格を確認出来てから法律事務所が採用活動を行うようです。


過度の勧誘競争が起こるため司法試験の合格発表前にスカウトされる四大法律事務所に就職する弁護士とは異なり、その他の弁護士は就職難と言われているため就職活動も大変なのだと思います。


とくに今年は司法試験漏えい問題があり、明治大学法科大学院の学生は風評被害ではないですが、就職活動の面接等でコメントを求められるのではないでしょうか。司法試験漏えいに関するニュースをいくつか見ていると、法科大学院生のコメントが掲載されており、さすがに頭の良い方ばかりであるため要領良いコメントがなされています。弁護士というと口が上手いイメージがありますが、司法試験漏えい問題について上手いことを言える訓練もされるのでしょう。