【終演御礼】Bチームの三浦求です。
Bチームの三浦求です。
『メビウス』東京公演が終わって2週間が経ちました。ついこの間のことなのに、ずいぶん前のような気がします。
東京での初の『メビウス』は、どの回も関東のお客様のあたたかい拍手に包まれ無事に終えることができました。澤井さんとカーテンコールで聴いた拍手の音、客席の皆様が手を叩いている光景は一生忘れることができません。本当に幸せな瞬間でした。
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。『メビウス』を応援してくれて本当に嬉しかったです。
そして『メビウス』東京公演を実現してくれたLINX’Sプロデューサーの石田さん、僕を『メビウス』に導きここまで連れてきてくれて本当にありがとうございました。
いつも僕のファンでいてくれて本当にありがとうございます。僕が今『ミスターメビウス』と呼ばれているのは全てあなたのおかげです。
ご尽力いただいたスタッフの皆様、鉾木さん、むたさん、須川さん、八木さん、さおりさん、東京でも撮影をしてくれたTAKAさん、お手伝いいただいた皆様、一緒に頑張ってくれた他チームのキャストの皆様、本当にありがとうございました。
関西からたくさんの心強い声援を送ってくれた演劇仲間やメビウスファンの皆様、本当にありがとうございました。皆様の応援が本当に嬉しかったです。
そして何と言っても一緒に闘ってくれた相手役の澤井さん、本当にありがとうございました。
思えば1年前、僕自身最初のメビウスで澤井さんと出逢い、2人で作った『メビウス』は自分でもいいものができたと思える作品になりました。お客様にも好評をいただき、すぐにメビウス史上初の同じ組み合わせでの再演が決まりました。そして1回目を経て気になるシーンを少しずつ変更し、磨きをかけて挑んだ2回目の『メビウス』は更にいいものになったと思います。
そして東京公演が決まり久しぶりに会って稽古した時に『あ、この感じ』とブランクを感じさせない澤井さんとのセリフのキャチボールに心地良さを感じました。
澤井さんは本当に凄い女優だと思います。あの小さな身体のどこにあんなパワーがあるのだろうと思えるくらい爆発力のある演技も、所属劇団で培われた魅力的なくらい繊細な演技もどちらもできる。そして会話能力が非常に高く、こちらからのパスを受けるのも相手に受けやすいパスを出すのとてもうまい。さらに遊び心にも長けていてワード選びのセンスが素晴らしく、面白いことへのアンテナもちゃんと張れている。そして稽古前に『12km走ってきました』とさらっと言ってしまうフルマラソンを平気で完走する底なしの体力の持ち主で、舞台度胸も申し分ない。彼女の同年代くらいの女優さんの中では群を抜いているのではないかと思うくらいレベルの高い女優さんです。
僕より干支一回りくらい歳下ですが、僕はいつも澤井さんの言葉に耳を傾けました。僕らの『メビウス』は初演の時から変わらずに2人で徹底して話し合って作ってきました。もちろん今回も変わらずです。どんな小さなことでも話し合いました。どちらかがNOと言ったことは舞台に載せないし、どちらかが急にやり出したことでも『それ面白いね』って採用したり。
それは先輩後輩関係なく、僕が澤井さんに全幅の信頼を寄せているからです。彼女が僕の全身全霊を受け止められる女優さんだからです。澤井さんとなら舞台上で何が起ころうともなんとでもできると言う信頼感があります。
そんな澤井さんとの旅はいつも楽しくていつも切なくて、終わってしまうのが寂しく感じます。
千秋楽の本番前に、池袋の街中のちょっとしたスペースで人目もはばからず2人で確認の通し稽古をしました。風がとても気持ちよくて、そして劇場に戻る時に『これが本当に最後かもしれませんね』と澤井さんが言いました。
でも僕はまたいつかがあるんじゃないかと思っています。また皆様の前に三浦×澤井『メビウス』が帰って来ることがあるんじゃないかと思っています。
その時はまた『2人でその想いを探る、旅に出ましょう』
いや、客席にいる皆様と一緒に…旅に出ましょう。
この東京公演がゴールではなく新たなるスタートだと信じて…
全ての皆様に、ありがとうございました。
ポータブル・シアター
三浦求